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  <8> KTRニュース

 

 

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第 1回 「LD50(エルディーゴジュウ)」について
第 2回 「ストレスクラック」について
第 3回 促進試験について
第 4回 N(ニュートン)について
第 5回 製品の安全性(有害物質について)
第 6回 分析について
第 7回 「品質工学」(タグチメソッド)について 1
第 8回 「品質工学」(タグチメソッド)について 2
第 9回 「品質工学」(タグチメソッド)について 3
第10回 VOC(揮発性有機溶剤)シックハウス症候群について
第11回 RoHS(ローズ)について
第12回 安全係数について
第13回 環境マネージメントシステムについて
第14回 アクリルについて
第15回 PBB(ピービービー),PBDE(ピービーディーイー)について
第16回 「可塑剤(かそざい)」について
第17回 「水と油はなぜ混ざらないのか」
第18回 化審法(かしんほう)について
第19回 湿度(しつど)について
第20回 「HACCP(ハサップ)」食品の安全性確保
第21回 「プラスチックの見分け方(赤外分析)」について
第22回 「REACH(リーチ)規制(新化学物質規制)」について
第23回 「積層造形(ラピッドプロトタイピング)」について
第24回 「ボールタック試験(粘着性の試験)」について
第25回 「化学物質の安全性」について
 第13回
★今回は、「EMS(環境マネージメントシステム)」について簡単にまとめてみました。

EMS(環境マネージメントシステム)

EMSとは英語の頭文字3つを取ったものです。

nvironmental(エンビロメンタル):環境の

anagemennt(マネージメント)

ystem(システム)

環境問題はますます広がりを見せています。そのため、内容も複雑化しています。
個々の問題に関心を持っているだけでは、全体像が見えなくなってきてます。

今話題のRoHS(ローズ)に関しましても、有害物質の規制であることは分かっていても、環境問題全体の中で、どのような位置付けになるのかは、なかなかわかりづらいところがあります。

そこで、環境関係の法律がどのようになっているのかを説明させてもらいます。

(1)環境一般   環境基本法、環境影響評価法
(2)地球環境   地球温暖化対策法、オゾン層保護法、省エネ法
(3)大気汚染・悪臭   大気汚染防止法、自動車NOx法、悪臭防止法
(4)騒音、振動   騒音規制法、振動規制法、航空機騒音防止法
(5)水質汚濁・地盤沈下   水質汚濁防止法、湖沼水質保全法、瀬戸内海環境保全法
(6)土壌汚染・農薬   土壌汚染防止法、農薬取締法
(7)廃棄物・リサイクル   廃掃法、リサイクル法、容器包装リサイクル法
(8)国土利用   国土利用計画法、国土総合開発法、工場立地法
(9)化学物質   化学物質審査法、PRTR法、ダイオキシン対策法
RoHS(ローズ)日本の法律ではない
(10)被害救済・紛争処理    

このように、非常に多くの法律があります。それぞれの目的に応じて作られていますが、全体としての整合性(体系化)が十分ではありません。これは役所の縦割り行政のためと、悪く言えば問題が起きると場当たり的に法律を作ったためだと思います。

そこで、これらに個別に対応するだけでは十分ではないので、企業として、全体的に取り組むためにEMS(環境マネージメント)の考えかたがでてきました。
また、これまでは問題が起こってからの対策(後手対策)が主だったのですが、これを事前に防止するための仕組みとしてもEMSが重要視されてきました。

EMS(環境マネージメントシステム)の特徴としましては、次のようなことです
1,環境問題を全体として捉える
        個別対応でなく、環境問題すべてに対応する

2,事前予防の考えを持っている。
        問題が起こってから、対策をするのではなく、事前
        に問題が起こらないように対策をする

EMS(環境マネージメントシステム)の理念としましてはつぎのような内容です

       「持続可能な社会の実現」です。
        汚染などによる影響が、次世代、次次世代あるいは
        それ以上に及ぶのを防ごうと言うことです

EMS(環境マネージメントシステム)として代表的なものとして、ISO14000シリーズ(アイエスオー、イチマンヨンセン)があります。

ISOとは、(Internationl Organization Standardization:国際標準化機構)で、1947年に世界の主要国の規格を担当する団体が集まって作った機構です。

EMS(環境マネージメントシステム)構築のメリットとしては次のようなことが考えられます。

  1. 環境影響(環境リスク)の軽減および回避
  2. 商品の差別化
    環境保全の社気的必要性の高まりに伴い、環境配慮型
    商品の需要増、グリーン取引での優遇
  3. 組織の体質改善
  4. 社会的信頼性の向上

現在、環境問題として、最も重要視されているのが、「地球温暖化」と「有害化学物質問題」と言われています。

地球温暖化とは、人口増加と生活水準の向上、それを支える経済活動の活発化に伴う大気中の温暖化ガス(二酸化炭素等)濃度の上昇により地球の気温が高くなることです。その結果、気候の異常が心配されてます。
それを予防するために、気候変動枠組み条約が結ばれました。

また、有害化学物質問題としまして、「RoHS(ローズ)」が来年ヨーロッパで施行されるに伴って、有害6物質(カドミウム、鉛、水銀、6価クロム、2種類の臭素化合物)が電機機器での使用が禁止されます。

以上簡単にEMS(環境マネージメントシステム)について紹介させてもらいました。




 第14回

★今回のテーマは、「アクリル」について簡単にまとめてみました。

アクリル(acryl)


アクリルと言う言葉はよく聞いたり、喋ったりすることがあると思います。
ただ、あらたまって「アクリル」とは何かと言われるとなかなか説明しにくいと思います。
アクリルと聞いて思い浮かべるのは、
  1. 透明樹脂のアクリル
  2. 塗料のアクリル
  3. 接着剤(粘着剤も含む)のアクリル
  4. 繊維のアクリル
この4つが代表的だと思います。

すべて、アクリルと呼ばれていますが、これらは同じものでしょうか。それともたまたま、同じようにアクリルと呼ばれているのでしょうか。
そもそも、アクリルとは何をさすのでしょうか。

何となく、アクリルと言われると少し高級感を感じます。

では、アクリルとは何かから説明させてもらいます。

<アクリルとは何か>
化学構造式というのがあります。その物質の原子がどのように結びついているのかを示している式です。
皆さんよくご存知の水は H−O-H で現わされます。水素(H)が2個と酸素(O)が1個結びついたものです。
このように、化学物質はすべて、化学構造式で表すことができます。

アクリルとは、この化学構造式で表すと次のようになります。

H
H
C
C
H
C
O

これを、アクリル基といいます。
化学構造式の中に、このアクリル基を含んでいる化合物の総称がアクリルと言われるものです。

C=Oの下の|(手)の下にはいろいろな物が付きます。
一番単純なものは、「H」です。次に「CH3」、「C2H5」などが付きそれぞれ性質が変わってきます。
OHが付くと、アクリル酸になります。また、CH3とかC2H5とかが付くとアクリル酸エステルになります。

通常は、上のアクリル基のC=Cの2重結合のところで、付加重合をして、高分子(プラスチック)になっています。

H
H
H
H
H
H
H
C
C
C
C
C
C
C
H
C
O
H
C
O
H
C
O
H

<ちょっとした化学構造式の説明>
ここで、ちょっと寄り道して少しだけ化学構造式について説明します。
上の例を見ていただくと分かりますが、
    H(水素)は腕が1本です。(|)
    O(酸素)は腕が2本です。
    C(炭素)は腕が4本です。
  =は二重結合と言われるもので、2本の腕です。

それでは、プラスチックや、塗料、接着剤、繊維のそれぞれのアクリルについて説明いたします。

<プラスチックのアクリル>
プラスチックのアクリルは、正式にはメタクリル酸メチル(メチルアクリル酸メチル)と言われものです。

H
CH3
C
C
H
C
O
   
CH3
   

学構造式は上のようになります。CH3はメチル基といいます。
2重結合の右側のC(炭素)の上にCH3が付き、C=Oの下にもCH3が付きます。この事によりこれから出来たプラスチックは非常に硬くなります。

<塗料や接着剤のアクリル>
塗料や接着剤は、アクリル酸エステルが使われることが多いです。

H
H
C
C
H
C
O
   
CH3
   


プラスチックのアクリルと違うところは、2重結合の右側のC(炭素)の上にH(水素)が付いていることです。
プラスチックのアクリルに比べて分子量(分子を構成している原子量の合計)が少ないことが、凝集力(分子が固まる力)が弱い原因の一つです。
そのためプラスチックのメタクリル酸メチルに比べて柔らかいものになります。

  プラスチックのアクリルの分子量       84
  塗料・接着剤のアクリルの分子量      70

<繊維のアクリル安全係数の定義>
これは、プラスチックのアクリルや樹脂・接着剤のアクリルと違ってアクリルニトリルと言われるものです。

H
H
C
C
H
CN

は三重結合と言われるもので、N(窒素)は腕が3本です。
アクリルニトリルは透明ではなく、非常に丈夫で硬いものです。また樹脂は結晶性です。(不透明です)
ABS樹脂のAはこのアクリルニトリルです。Bはブタジエン(ゴム)、Sはスチレンです。

<アクリルと呼ばれる理由>
アクリルの原料は他の樹脂に比べると高価なため、少しでもアクリル基が入っていると、ユーザーに対して良い印象を与えるので、すべてアクリルと呼んでいるように思われます。
アクリルは基本的に耐候性が良いとか、樹脂の場合は透明性が高く高級感があります。

化学構造式から、その樹脂の物性がほぼ決まります。したがって、その樹脂の化学構造式が非常に重要になってきます。
それで、樹脂の中に入っている代表的な化学式(アクリル基等)で樹脂を種類分けしています。

代表的な物に、オレフイン系(ポリエチレン、ポリプロピレン)、スチレン系(スチロール、ABS樹脂)などがあります。

以上簡単にアクリルについて説明させてもらいました。
今回は分かりやすく説明するために、少し単純化していますので、専門的には少し違っているところがある恐れもあります。その点はご了承ください。

 

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