トップKTRニュース第2回 「ストレスクラック」について

  KTRニュース

 

 

KTRニュースは、ご希望の方に月一回程度配信させて頂いているサービスです。
年会費は1000円です。ただし、今入会して頂くと無料です。

お名前とメールアドレスをご入力後、配信希望をクリックして下さい。
お名前
メールアドレス
 

直接メールでも受け付けております。
メール送り先 
(メールソフトが立ち上がりますので、そのままお送り下さい。
 なお、必ずお名前を併せてご連絡下さいませ。)


(1)■化学物質の安全性
  第 1回 「LD50(エルディーゴジュウ)」について
第 5回 製品の安全性(有害物質について)
第13回 環境マネージメントシステムについて
第15回 PBB(ピービービー),PBDE(ピービーディーイー)について
第25回 「化学物質の安全性」について
第30回 「有機溶剤(ゆうきようざい)」について
第31回 「かび」とはなにか
第36回 「CAS 番号(キャス バンゴウ)」について
第38回 「界面活性剤(かいめんかっせいざい)」について
第40回 「化学物質の安全性調査」について
第43回 「無毒性量(むどくせいりょう)」について
第46回 「環境マーク」について
第51回 「放射線の単位」について
第53回 「プラスチックの添加剤(てんかざい)」について
第54回 「臭いとVOC(ブイオーシー)」について
   
(2)■粘着剤関係
  第14回 アクリルについて
第24回 「ボールタック試験(粘着性の試験)」について
第37回 「粘着剤」について
第44回 「ゴム」について
第56回 「粘着テープ関係のJIS規格」について
第58回 「ボールタック、粘着力、保持力の関係」について
   
(3)■分析関係
  第 6回 分析について
第21回 「プラスチックの見分け方(赤外分析)」について1
第27回 「蛍光X線分析機」について
第28回 「熱可塑性プラスチックの熱分析」について
第41回 「周期律表と蛍光X線分析」
第52回 「ガスーマス(GC-MS:ジーシー/マス)分析」について
第59回 「プラスチックの見分け方(赤外分析)」について2
   
(4)■プラスチック
  第 2回 「ストレスクラック」について
第16回 「可塑剤(かそざい)」について
第17回 「水と油はなぜ混ざらないのか」
第23回 「積層造形(ラピッドプロトタイピング)」について
第32回 「製品の耐久試験」について
第35回 「色」について
第50回 「静電気」について
第55回 「ウレタン」について
第57回 「シリコン樹脂」について
   
(5)■商品試験
  第 4回 N(ニュートン)について
第 7回 「品質工学」(タグチメソッド)について 1
第 8回 「品質工学」(タグチメソッド)について 2
第 9回 「品質工学」(タグチメソッド)について 3
第26回 「硬さ」について
第34回 「鉄の錆び」について
第39回 「抜き取り検査」について
第42回 「ロードセル(荷重測定器)」について
第45回 「有限要素法(ゆうげんようそほう)<FEM>」について
   
(6)■化学物質の法律
  第10回 VOC(揮発性有機溶剤)シックハウス症候群について
第11回 RoHS(ローズ)について
第18回 化審法(かしんほう)について
第20回 「HACCP(ハサップ)」食品の安全性確保
第22回 「REACH(リーチ)」とはなにか 1
第29回 「REACH(リーチ)」とはなにか 2
第47回 「REACH(リーチ)」とはなにか 3
   
(7)■商品の耐久性
  第 3回 促進試験について
第12回 安全係数について
第19回 湿度(しつど)について
第33回 「扇風機の寿命は何年か」
第48回 「耐光試験(たいこうしけん)」について 1
第49回 「耐光試験(たいこうしけん)」について 2
  第2回目

★2回目はプラスチックの成形品で問題になりやすい「ストレスクラック」について簡単にまとめてみました。

ストレスクラック(応力亀裂)
これは、プラスチック(樹脂)成形品が、在庫中もしくは使用中にひび割れてくることを言います。
樹脂製のキャップや後から穴あけ加工した物などに発生しやすい現象です。

ストレスクラックは英語で「Stress Cracking」と書きます。日本語では「応力亀裂」と言われています。

ストレス(Stress)と言う言葉は日常では、どちらかと言えば人間に関して言われることが多いですが、今回の場合は樹脂製品(プラスチック)に荷重や成形時における収縮などによる内部的力をいいます。

少し固くなりますが、応力(ストレス)について説明します。


      
図のように短冊状のプラスチックの上側を固定して、下側に5kgの荷重がぶら下げています。当然、わずかですが、プラスチックは5kgの荷重をかける前より少し伸びて長くなります。これは、プラスチックの成分(例えば、ポリエチレン)の分子と分子の間の距離が少し離れ(伸びる)ことによります。この分子と分子の距離が少し離れることが全体に積み重なって樹脂が伸びたわけです。この、分子と分子との離れる距離は荷重に比例しますが、ある限度を超えると分子と分子の間は完全に離れて切れてしまいます。(破壊する)この、分子と分子の間が伸びている状態を応力(ストレス)と言います。

次に、クラック(亀裂)ですが、樹脂に応力が発生している時、樹脂製品に均一に同じ応力が働いているわけではありません。
それは、樹脂製品の形が上の例のように単純な形ではないからです。


    
例えば、先程の例の短冊を図のように中央がくびれた形に変えたとします。
そうしますと当然、中央のくびれたところの応力(正確には応力度)が大きくなります。
また、樹脂成形品には、非常に拡大して見ると部分的にデコボコがあったり、樹脂が十分まわりこんでいない所があります。

ストレスクラックはこのように、応力が働いていて、ミクロ的(微視的)に非常大きな応力が有るところから、じょじょに割れてくることを言います。また、製品が置かれた環境の温度変化や湿度変化などにも影響を受けます。

次に、どんな樹脂(プラスチック)がストレスクラックで割れることがあるのでしょうか。
ご存知のように、樹脂は大きく2つに分類されます。
1つは、熱可塑性樹脂でもう1つは熱硬化性樹脂です。

1.熱可塑性樹脂
  チョコレート型(熱を加えると軟らかくなる)
ローソクタイプ
紙や不織布(フェルト)みたいに、繊維がからまっているだけ

2.熱硬化性樹脂
  ビスケット型(焼く前は軟らかいが、一たん焼く次は熱を加えても軟らかくならない)
卵焼きタイプ
編物みたいに、全体がつながっている

1.の熱可塑性樹脂がストレスクラックで割れることがあります。
2.の熱硬化性樹脂は基本的にはストレスクラクでは割れません(当然大きな力では破壊することは有ります)

1.の熱可塑性樹脂は樹脂の分子がからまっているだけなので、応力が働いていると、分子と分子の間が伸びます。非常に拡大して見ると、一部分子と分子が引き離されて部分的に隙間がある所が発生する場合があります。そして、隙間が出来るとその所に応力が集中して、さらに隙間が広がる可能性が高くなります。
この様にして、クラック(隙間)が広がり破壊することをストレスクラックと言っています。

いままでの説明は応力だけが働く場合だけに限定してきましたが、応力がかかた状態に溶剤や薬品がふれると、ストレスクラックがさらに早く進む場合があります。
機械油や、洗剤、可塑剤(塩ビ製品を柔らかくする溶剤)等にふれると、きわめて短時間でストレスクラックがおこる場合があります。

次に、このストレスクラックの評価方法について説明します。
<ストレスクラックの評価試験方法>

JIS Z1703 「ポリエチレンびん」にストレスクラクの試験方法がのっています。
50℃の薬品(通常は界面活性剤(洗剤のようなもの)の10%液を使用)が入った水溶液に1週間入れて、樹脂が割れないかを調べる。(応力がかかった状態で入れる)
この試験の1週間が実使用の何年に相当するかは、商品により違うので正確にはわからないが過去のデーターからある程度は推定できます。

テーマは試験に関係する内容で、知っておれば便利だと思うものを選んで送らせてもらっています。
いまのところ、同じテーマで深く追求してシリーズでお届けするまでには至っていません。
そのつど、テーマが変わりますので読みづらいかもしれませんが、ご了承願いたいと思います。

 

<ストレスクラック試験費用>
JIS名
一般ポリエチレン管
ポリエチレンびん
ポリエチレンかん
JIS番号
JIS K6761
JIS K1703
JIS K1706
確認年
2004年
2003年
2006年
試験名
環境応力亀裂試験
ストレスクラッキング試験 ストレスクラッキング試験
試験温度
50℃±0.5℃
50℃±0.5℃
60℃±0.5℃
試料
短冊試料・ノッチ入れ
短冊試料・ノッチ入れ
製品で行う
試薬
ノニル・フェニル・ポリオキシエチレン・エタノール
当事者間の協定による
ノニルフェノオキシポリエタノール
試薬濃度
10%
5%
試験時間
240時間浸漬
72時間
評価
外観観察
10個の内5個亀裂が出た時間 かんにひび割れがあるか確認
判定
240時間で、亀裂がないこと 当事者間の協定した値以上であること ひび割れたかんが50%以下


  試験費用

界面活性剤(レオコールSC-90)  10%
50℃
試験機 1日 1000円(寸法による)
評価費用 1回に付き1個100円



  このKTRニュースは皆さんに役立つように発行しています。
  自由にリンクしていただいて活用してください。
前のニュースへ
次のニュースへ
バックナンバー

エコマークの申請代行、モニター、耐久試験などを行っています。
20年の実績で、より素晴らしい商品開発をサポートいたします。
公共検査機関では出来ない柔軟な対応が可能ですので是非、お気軽にお問い合わ せ下さいませ。

公共機関との比較
品質試験 エコマーク申請 分析テスト 会社概要 業務内容 過去の試験内容 KTRニュース 価格表 ご依頼の流れ 安全基準 Q&A 株式会社KTRトップページ

郵便番号581-0831
大阪府八尾市山本町北5-5-3
TEL:0729-97-3471
FAX:0729-97-3471
携帯:090-8161-8309
ktr@office.zaq.jp

お問い合わせ KTR過去の品質実験実績