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第25回目

第25回「化学物質の安全性」について

◆今回のテーマは、「化学物質の安全性」です。

「化学物質の安全性」

<1.化学物質の安全性とはなにか>
食べ物や生活用品には色々な化学物質が使われています。
食料品には着色材、防腐剤、などが使われています。
生活用日はいろいろな物がありますが、その中の1つの歯磨きには各種の薬品が使われています。
各種化学物質は有用な働きを期待されて使用されているわけです。
ところが、その有用さ以外の作用もあり、それが使用する人に有害であったり、環境に悪影響を与える場合があります。
事前にそれらの有害性(ハザード)を調べて、有害性が高ければ使用しないようにすれば化学物質の被害は発生しないと考えられます。

<食品の成分表示例>
   永谷園 「おとなのふりかけ わさび」
  • 調味料顆粒(麦芽糖、小麦粉、砂糖、食塩、粉わさび、鰹節粉、醤油、
    抹茶、鰹節エキス、酵母エキス、塩蔵茎わさび)
  • 味付鰹削り節(鰹削り節、醤油、砂糖、食塩、酵母エキス、鰹節エキス)
  • もみ海苔
  • ごまフレーク(小麦粉、ばれいしょでん粉、食塩、砂糖、パーム油)
  • 冷凍乾燥海苔
  • 調味料(アミノ酸等)
  • カラメル色素
  • 香料
  • クチナシ色素
  • 酸化防止剤(ビタミンE)
  • カロチノイド色素
  • 紅花色素

<家庭用品の成分表示例>
   花王 「薬用ハミガキ ガードハロー」

  • 炭酸カルシウム
  • ソルビット液
  • カルボキシメチルセルロースナトリウム
  • ラウリル硫酸ナトリウム
  • 香料(ペパーミントタイプ)
  • サッカリンナトリウム
  • モノフルオロリン酸ナトリウム
  • 塩化ベンゼントニウム

<2.化学物質の有害性の分類>
それでは、化学物質の有害性の種類について説明させてもらいます。
化学物質の有害性についてはまず大きく分けて物理的有害性と化学的有害性に分かれます。
物理的有害性はその物が爆発するとか、発火するなどです。花火は火を近づければ爆発したり、急激に燃えたりします。
次に、化学的有害性ですが、手に触れたらかぶれたり、皮膚をおかしたりする場合や、蒸気を吸い込むとめまいがしたり、口に入ると意識がなくなる場合などがあります。

<>3.化学的有害性の説明>
代表的は化学的有害性を調べる項目について説明させてもらいます。

A.経口毒性
   口から胃に入った場合の毒性

<代表的な規制値>

・EN71-3(イーエヌナナジュウイチノサン)
   玩具の安全性 第3部:特定元素の移行(溶出試験)
  アンチモン    60ppm
  ヒ素   25ppm
  バリウム   1000ppm
  カドミウム   75ppm
  クロム   60ppm
    90ppm
  水銀   60ppm
  セレン   500ppm

・ROHS(ローズ)
   電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限(含有)
     1000ppm
  水銀   1000ppm
  カドミウム   100ppm
  6価クロム   1000ppm
  PBB   1000ppm
  PBDE   1000ppm

B.経皮毒性
 皮膚に接触した場合に起こる毒性です

・有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律
  (繊維製品)
  生後24ケ月以下の乳幼児用   ホルムアルデヒド
検出されず
  おしめ、おしめカバー、下着、
よだれかけ、寝衣、手袋、靴下、
中衣、外衣、帽子、寝具
 
  下着、寝衣、手袋、靴下、たび   ホルムアルデヒド
75ppm以下
       
  (接着剤)    
  かつら、つけまつげ、
つけひげ、靴下止め用
  ホルムアルデヒド
75ppm以下
       
  (化学製品)    
  家庭用接着剤、家庭用塗料、
家庭用ワックス、靴墨、靴クリーム
  有機水銀
検出されず

 

C.吸引毒性
 揮発性のガスを吸いこんだ場合の毒性です。

VOC(ブイオーシー)
Volatile Organic Compounds
   Volatile 揮発性
  Organic 有機
  Compounds   化合物
       
  の頭文字です。
いわゆるシックハウスと言われているものです。

<吸引の代表的な規制値>

厚生労働省の室内化学物質濃度指針
   ホルムアルデヒド
100μg/m3
  アセトアルデヒド
48μg/m3
  トルエン
260μg/m3
  キシレン
870μg/m3
  パラ-ジクロベンゼン
240μg/m3
  エチルベンゼン
3800μg/m3
  スチレン
220μg/m3
  テトラデカン
330μg/m3
  フタル酸ジ-ノルマル-ブチル
220μg/m3
  フタル酸ジ-2-エチルヘキシル
120μg/m3
  クロルピリホス
1μg/m3
  ダイアジノン
0.29μg/m3
  フェノプカルプ
33μg/m3
  ノナナール
41μg/m3
  TVOC(ティーブイオーシ)
400μg/m3

<4.有害性(毒性)の程度について>
同じ経口毒性と言っても、化学物質によって毒性の強い物もあれば、毒性が弱い物があったり、まったく無害の物があったりします。
それで、毒性についてもなにか評価基準が必要になります。
代表的な急性経口毒性については、LD50(エルディーゴジュウ)が使われます。

<5.LD50(エルディーゴジュウ)の説明>
LLDはLethal(リーサル:致死)、Dose(ドウス:量)の頭文字です。
常識的に考えて、少しの量を飲んだだけで死ぬような場合はそれは非常に毒性が強いと考えられます。代表例としては青酸カリみたいな物です。
食塩は通常食品として使われているので、無害だと考えれれていますがこれでも大量に摂れば死んでしまうおそれがあります。
そこで、体重1kgあたりどれくらい食べれば死にいたるかを考えます。青酸カリはほんの少量で死にます。
したがって、体重1kgあたり何mg食べると死ぬかで(mg/kg)その毒性の程度を表そうとしています。

LD50の測定(仮想実験)実際は人間ではではできないので動物(ラット等)で行います。
そこで、100人の人に青酸カリを0.1mg/kg食べると個人差があるので、3人が死にました。次にもう少し量を増やして0.2mg/kg食べると8人死亡しました(累計11人)このようにして、量をじょじょに増やしてゆき50人の人が死ぬ量をしらべます。なぜ半分の50人にしたかと言いますと個人差があるので、相当大量に食べても死なない人がいる可能性があるためです。
それで、50人の人が死ぬ量をLD50といいます。
この数字が小さいほど毒性が強いわけです。

代表的なLD50の値
  青酸カリ(せいさんかり)    LD50
10mg/kg
食塩(しょくえん) LD50
4000mg/kg
フグ毒(テトロドキシン)    LD50
0.0085mg/kg
ニコチン(タバコ) LD50
24mg/kg
エチルアルコール(酒) LD50
500mg/kg
  
  通常、1500mg/kg以上は無害と考えられている

<6.GHS(ジーエッチエス)>
Globally Harmonized Systemの頭文字を取ったもの
化学品の分類および表示に関する世界調和システム
化学物質の有害性の程度を世界的に統一しようとしているもの
5.LD50(エルディーゴジュウ)急性経口毒性の評価を説明しましたが、これも含めてすべての有害性の程度を世界的に統一しようとする考えです。

(GHSの基準)
 経口急性毒性の分類

代表的なLD50の値
  区分1 5mg/kg以下
区分2 50mg/kg以下
区分3 300mg/kg以下
区分4 2000mg/kg以下
区分5 5000mg/kg以下
日本の毒物・劇物取締法では
  50mg/kg以下が毒物で
  50mg/kg超えて300mg/kg以下は劇物とされている

有害性の種類一覧(性質による分類)
  有害性の試験にはいろいろあり、代表的なものを列記します。

・急性毒性     経口
・急性毒性     経皮
・急性毒性     吸引
・皮膚腐食性・刺激性
・眼に対する損傷、刺激性
・呼吸器に対する損傷、刺激性
・生殖細胞変異原生
・発がん性
・生殖毒性
・単回被ばくによる全身毒性
・反復被ばくによる全身毒性

 

<7.有害性試験の問題点>
6.のGHSの説明でおわかりのように、毒性試験はかなりの費用と時間がかかります。今回は急性毒性試験だけでしたが、反復となるともっと費用と時間がかかります。
それと、経口だけでなく経皮試験、吸引試験と項目が多くなり総費用は莫大なものになります。
これ以外にも遺伝毒性になってきますと何世代にもわたって試験をする必要がでてきます。
今回は1種類だけの単独の毒性ですが、他の物質との相互作用となってきますと組み合わせが多くてこれも相当な費用がかかります。
費用がかかるということと時間がかかることが有害性試験の問題点です。

<8.法律での規制>
当然、食品とか生活用品について有害性のある化学物質の規制があり使用できないものが決まっています。
規制には、ネガティブリスト方式とポジティブリスト方式があります。
ネガティブリスト方式はこのネガティブリストに載っている物質は使ってはいけと言う方式で、一方ポジティブリスト方式はポジティブリストに載っているものだけは使用してよいと言う考えかたです。
ただ、国の縦割り行政で食品だったら食品だけの規制だけとか、化粧品であれば化粧品だけとか決まっているだけで規制されているものは少ないのです。
それと、先ほどの説明で分かるとうり、有害なものは規制するが、有害試験の終わっていない有害か無害かわかっていないものは規制されないのです。
このどちらかがわかっていないものが、あとで有害であると分かる場合があり問題になっています。

<代表的な化学物質に関係する法律>

  • 食品衛生法
  • 毒物及び劇物取締法
  • 有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律
  • 肥料取締法
  • 農薬取締法
  • 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法:かしんほう)
  • 家庭用品品質表示法
  • 特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善
    の促進に関する法律(PRTR法:ピーアルティーアル法)

<9.企業性善説のゆらぎ>
食品偽装とか、米の問題等で消費者は今まで有害なものは使用していないはずだと思っていたが、それがそうではなく有害なものが入っている場合が出てきた。
そのため消費者が食品や製品について不信感を持ち始めています。
それに対応するためには企業は積極的に有害性がないことを消費者に説明することが要望されてきた。

<10.今後の方向(REACH対応:リーチ)>
企業としての今後の方向としてEUが実施を決めたリーチに基づいた化学物質の管理および運営が考えられます。
製品に含まれる化学物質をすべて把握して、有害な物は使用しない方向である。
そのためには、材料調達先からそれに含まれている物質の詳細と性質をデーターでもらい、内容を検証する必要がある。またそのデーターをデーターベース化しいつでも参照できるようにする必要があります。
Registration,Evaluation,Authorisation and Restriction of Chemicalsの頭文字

Registration 登録
Evaluation 評価
Authorisation 認可
Restriction 制限
Chemicals 化学物質

<まとめ>
製品の化学物質の安全性を確保するため,化学物質の有害性の定量的な把握方法とその対応について説明させていただきました。
消費者の製品に対する安全、安心の要望は強いものがあります。これに答えるそためには製品に含まれる化学物質安全データーの収集と情報公開が欠かせないと思います。
安全で安心な製品を提供するためには、地道な努力が必要だと思います。

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