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第32回目

第32回「製品の耐久試験」について

<まえがき>
最近、古い電気製品から発火して家が燃えたとか、同じく古いガス湯沸かし器が不完全燃焼を起こして中毒になった事故が増えてきています。
これらの製品を作っているメーカーでは事前に十分な安全設計と製造を行い、かつ十分な寿命試験を行っているはずです。
しかし、上記のような事故が起こるのは設計の基準が甘いのか、製造が十分でなかったか、寿命試験が十分でなかったかのどれかと推測されます。
今回は長期に使用する製品について、JIS規格を中心に耐久試験をまとめてみました。

(1)<かびの分類上の位置づけ>
JISの分類はアルファベットでA,B,C,D,E,F,G,H,K,L,M,P,Q,R,S,
T,W,X,Zの19種類に分類されています。
電子機器及び電気機械はJIS(ジス:日本工業規格)の分類の中でC(シー)に分類されます。

電気製品関係で、耐久回数が書かれているJIS規格を紹介いたします。

A.電気冷蔵庫
JIS C 9801 「家庭用電気冷蔵庫及び電気冷凍庫の特性及び試験方法」   

扉の開閉耐久試験   冷蔵庫扉  
3万回
    冷蔵庫扉  
1.5万回

B.扇風機
JIS C 9921-1 「扇風機の設計上の標準使用期間を設定するための標準使用条件」
<2009年4月1日にスタートした表示制度の対象製品>
H21年4月以降に製造または輸入された製品に対して本体に表示されます。

  (対象商品)  
  1.扇風機  
  2.エアコン  
  3.換気扇  
  4.洗濯機(乾燥装置を有するものは除く)、及び脱水機
 (洗濯機と一体になっているものに限る)
 
  5.ブラウン管テレビ  
     
標準使用期間を設定するための扇風機の標準使用条件
  環境条件
30℃、65%
  運転時間
8H/日
  運転回数
5回/日
  運転日数
110日/年
  スイッチ操作回数
550回/年
     
(標準使用期間)
標準使用期間は一律ではなく、種類やメーカーにより決めている。
日立の扇風機では、設計上の標準使用期間を10年にしている。

(2)<自動車関係>
自動車関係のJIS規格の分類はD(デー)になります。

A.シートベルト
JIS D4604 「自動車部品 ー シートベルト」 

バックル  
5000回
引き出し・巻き込みの繰り返し試験  
2500サイクル(30回/分)
緊急ロック式巻き取り装置繰り返し  
45000回

(3)<家具関係>
家具関係のJISは日用品のS(エス)になります。
JIS S 1200「家具-収納ユニット-強度と耐久試験方法」

どの回数を選ぶかは、受け渡し当事者間の協定によります。
  試験項目  サイクル/分 試験区分(耐久回数)
1 2 3 4 5
開き戸の耐久性試験
6サイクル
10,000
20,000
40,000
80,000
160,000
引き違い戸及び
  水平巻き戸の耐久性試験
6サイクル
5,000
10,000
20,000
40,000
80,000
フラップの耐久性試験
6サイクル
2,500
5,000
10,000
20,000
40,000
上下巻き戸の耐久性試験
6サイクル
2,500
5,000
10,000
20,000
40,000
引き出し及び
  ランナーの耐久性試験
6サイクル
10,000
20,000
40,000
80,000
160,000

(4)<JIS以外の規格>

A.パソコン
(1)IBM Think Pad

ディスプレイ開閉テスト  
3万回

B.パソコン用保護フイルム

打点耐久試験  
  ポリエステルシート  
30万回
  ポリカーボナイトシート  
0.8万回
  アクリルシート  
0.8万回

C.皮革製のくつ

甲材料の耐屈曲性  
  一般の運動靴乾燥
乾燥
100000回
   
湿潤
20000回
  通学用
乾燥
100000回
   
湿潤
20000回
  カジュアル
乾燥
80000回
   
湿潤
20000回

JIS以外のよく参考にされる規格
(5)<MIL(ミル)規格:(Military Standard)アメリカ国防総省が制定した調達規格>

アメリカの国防総省が軍隊で使用する物資の調達する時の規格です。対象商品はコーヒーメーカーからミサイル部品まで非常に多岐にわたっています。
アメリカの軍隊は北は北極から南は南極まで、また赤道直下や砂漠地帯、熱帯のジャングルまで過酷な環境で戦います。雨や砂塵、太陽、紫外線など色々な外部劣化作用をうけます。
使用も非常に乱暴に扱われ、振動、衝撃が加わります。
このような中でも、いつも性能が維持されなければなりません。
当然MIL規格はJISのような非軍事製品の規格より過酷な基準になります。
逆に、このような過酷な規格をクリヤーしたことを積極的にアピールする製品もあります。
商品によっては、JIS規格をクリヤーするだけでなく、MIL(ミル)規格も参考にして耐久試験を行う場合があります。

次に、実際に耐久試験を行う場合は、試験に応じた装置を使って行うのが普通です。
代表的な装置の説明をいたします。

(6)<アクチエーター(作動装置)>
実際に製品の耐久試験を行う場合、実使用に近づけるため人間が手で行うのが望ましいと考えられます。
しかし、耐久回数が数万回になってきますと、人間で行うのが不可能になってきます。
例えば、耐久試験で1サイクルを6秒としますと、1万サイクルで6万秒かかります。
1時間が3600秒ですので、60000秒 ÷ 3600秒 =16.7時間 かかります。
これは試料1台だけの試験を行った場合です。通常は少なくとも3台は試験を行います。
また、耐久回数が1万回は少ない方で、10万回行うこともあります。
そこで、アクチエーター(動かす装置)を使用します。
最も代表的なアクチエーターはエアーシリンダーです。ほかにロータリーアクチエーター、油圧シリンダー、モーター、ソレノイドなどがあります。
試験体を動かすための力、動かす回数、動かす距離、直線運動か回転運動か、動かす速さ等で最適なアクチエーターを選ぶ必要があります。

代表的なアクチエーターを説明します。

A.エアシリンダー
エアーシリンダーとはただの筒です。
自転車の空気入れと同じ構造です。また、水鉄砲と同じです。
シリンダーに入れる空気を切り替えることにより左右に動きます。
動かす力はシルンダーに入れる空気圧とシリンダーの断面積で決まります。
<例>
空気圧が5kg/c㎡(約5気圧)でシリンダーの内径が3cm(7c㎡)としますと
5kg/c㎡ X 7c㎡ =35kg の力がでます。



<エアーシリンダーの駆動(くどう)に必要な付属装置>
1.プリセットカウンター

事前に試験回数を設定し、その回数に達するとツインタイマーの電源を切り試験を終了いたします。
   
2.ツインタイマー

電磁弁のONとOFFのタイマー(時間;秒)をセットします。通常はシリンダーの押す秒数と引く秒数をセットします。
このセットした秒数でシリンダーのロッドが左右に動きます。
   
3.電磁弁

ツインタイマーの信号を受けて、シリンダーに送りこむ空気の経路を変えます。
そのことにより、シリンダーは左右に動きます。
電磁弁の中にはソレノイドと言われる電磁石が入っていて、ツインタイマーの信号で電磁弁の中のソレノイドに電源が入り、中のスプールが動き、空気の弁を切り替えます。
   
4.エアーコンプレッサー

空気を圧縮して、シレンダーに空気を送り込む装置です。
通常は5気圧前後の圧縮空気を送りだします。
シリンダーの大きさ、1分回に何回動かすか、空気圧によって必要な空気量が決まってきます。十分に余裕のあるコンプレッサーを選ぶ必要があります。
コンプレッサーの能力は○○リッター/分で表されます。

 

B.ロータリーアクチエーター

これも、空気圧を利用したアクチエーターです。
エアーシリンダーは直線の往復運動しかしませんが、場合によっては回転運動を行い
たい時があります。ロータリーアクチエーターは回転運動を行うものです。

(7)<耐久試験の問題点>

A.耐久試験の問題点
耐久試験を実際に行うにあたって、いろいろと設定条件を決める必要があります。
耐久試験は条件が多岐にわたるため、十分に考えて条件を決める必要があります。
少し条件が変わるだけで、耐久試験の結果が大きく違う場合があります。

<条件設定>
耐久試験の回数を何回にするのか
実使用に近い耐久試験のやりかたをどうするのか
耐久試験結果の評価をどのようにするのか
耐久試験時間の短縮は可能か
実使用との相関性はどれぐらいあるのか
耐久試験試料の数をいくらにするのか

B.品質工学との関係

  1. 耐久試験の最も大きな問題として、時間がかかりすぎることがあります。
    新製品の発売時期は早いほど良いので、なるべく早くしたいと考えます。
    しかし、試験を早くするために動かす速さをはやくすると、実際の使用とは条件が変わり、間違った結果が出る場合があります。
  2. 次に、実使用との関係が確認しにくいことです。
    実使用の場合は色々な条件が一緒に加わります。
    例えば、温度や湿度が変わるとか、ゴミが付くとか、動いたり止まったりするとか水がかかるとか、振動が加わるとかします。
    通常の耐久試験は上記の条件を一定にしてて行うので、実使用との相関が取りにくくなります。
    これらの問題点を解決する手段として、品質工学を利用しようとする動きが広がっています。

(8)<品質工学>
耐久試験には(7)<耐久試験の問題点>で上げたような問題があります。
これに答えようとして出てきたのが品質工学です。
耐久性を改善する試験は非常に効率が悪いです。すなわち、何回で破壊するかを見るので、試験が長時間になってしまいます。
品質工学的な考えかたの例として次のような物があります。
品質工学では、何回で破壊するかを見ないで、加えた荷重とその時の変位を測定する。フックの法則で加えた荷重と変位は比例するので、荷重と変位を測定して、比例関係がなくなった時が破壊と考えます。
この荷重と変位との比例関係がなくなる回数は、実際に破壊する回数よりずっと少ないので、試験時間が短縮できます。
上記の例以外にも様々工夫を行って、実使用での寿命を予測しようとしています。

(9)<まとめ>
製品の寿命試験には大きく分けて2つあると思います。
一つは、主に環境による劣化に対する寿命試験です。
温度や湿度、水やオゾンなどの環境による劣化を調べるものです。
もう一つは繰り返しによる劣化による寿命試験です。
今回は、主に繰り返しによる劣化を見るための試験内容につきまして説明させてもらいました。
実際の商品は環境と繰り返しが同時に起こります。したがって、実使用の寿命試験は非常に難しいものになります。
製品の寿命は非常に大事であるにもかかわらず、製品の事故が絶えないのは以上説明しましたように寿命試験の難しさがあるからだと思います。

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