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第001回「LD50」について
第002回「ストレスクラック」について
第003回「促進試験」について
第004回「N(ニュートン)」について
第005回「製品の安全性(有害物質)」について
第010回「VOC(揮発性有機溶剤)シックハウス症候群」について
第011回「RoHS(ローズ」について
第012回「安全係数)」について
第013回「環境マネージメントシステム」について
第014回「アクリル」について
第016回「可塑剤」について
第017回「水と油はなぜ混ざらないのか」
第021回「プラスチックの見分け方(赤外分析)」について1
第023回「積層造形(ラピッドプロトタイピング)」について
第024回「ボールタック試験(粘着性の試験)」について
第025回「化学物質の安全性」について
第026回「硬さ」について
第027回「蛍光X線分析機」について
第028回「熱可塑性プラスチックの熱分析」について
第031回「かび」とは何か
第032回「製品の耐久試験」について
第033回「扇風機の寿命は何年か」
第035回「色」
第036回「CAS 番号(キャス バンゴウ)」について
第037回「粘着剤」について 1
第038回「界面活性剤(かいめんかっせいざい)」について
第041回「周期律表と蛍光X線分析」
第043回「無毒性量(むどくせいりょう)」について
第044回「ゴム」について
第046回「環境マーク」について
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第049回「耐光試験(たいこうしけん)」について 2
第052回「ガスーマス(GC-MS:ジーシー/マス)分析」について
第053回「プラスチックの添加剤」について
第054回「臭いとVOC(ブイオーシー)」について
第056回「粘着テープ関係のJIS規格」について
第058回「ボールタック、粘着力、保持力の関係」について
第059回「プラスチックの見分け方(赤外分析)」について2
第060回「赤外分析」について
第062回「チタン」について
第063回「超撥水性(ちょうはっすいせい)」について
第064回「ポリプロピレン(PP)の劣化」について
第066回「エラストマー」について
第067回「赤外線分析(IR)」について
第068回「EN71-3の規制物質増える」
第070回「ABS樹脂(プラスチック)の劣化」について
第073回「トスカ(TSCA)」について
第075回「粘着剤」について 2
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第083回「皮膚感作性」について
第090回「膠(にかわ)」について
第098回「繊維製品の物性試験」について
第099回「繊維製品の染色堅牢度試験」について
第100回「防水・耐水・撥水」について
第101回「医療用粘着テープ」について
第102回「マイクロスコープ」について
第103回「粘着製品の老化試験」について
第104回「毒」について
第105回「DHAとEPA」について
第106回「皮膚刺激性」について
第107回「ポリビニールアルコール(ポバール)」について
第108回「きのこ」について
第109回「布テープの粘着力要素(試料幅、圧着力等の違い等)」について
第110回「ポリマーアロイ」について
第111回「離型紙(りけいし)」について
第112回「エコマーク」について
第113回「濡(ぬ)れ性(せい)」について
第114回「乳酸菌」について
第115回「ウレタンジェル(耐震マット)」について
第116回「大理石(だいりせき)」について
第117回「ワクチン」とは何か
第118回「酵素(こうそ)」とは何か
第119回「粘弾性(ねんだんせい);レオロジー」とは何か
第120回「粘弾性(ねんだんせい);レオロジー」とは何か 2
第121回「オレフィン樹脂」について
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第104回目

第104回「毒」について

今回は「毒」について書きます。

 

(1) 毒とは何か

16世紀に活躍した医師のパラケルススは次のように言っています。
「すべての物質は有害である。有害でない物質はなく、容量によって毒であるか、薬であるかが決まる。」
すなわち、どんな物でも大量に食べれば死にいたることがあると言っています。

 

(2) GHS(化学品の分類および表示に関する世界調和システム)の分類

化学物質の危険性を表すのに、全世界共通の表示が必要になってきたので、このGHSが制定された。
 (Globally Harmonized System of Classification and Labelling of Chemicals)
化学物質は私たちの生活の利便性をたかめてくれますが、その性質によっては危険性や有害性があり、取り扱うにあたって注意をする場合があります。
化学物質が世界的に流通しているなか、国によって表示内容が異なれば、化学物質を安全に製造、使用、輸送、廃棄することが困難になります。
このような観点から国際的に調和された化学物質の分類および表示が必要とされました。

 

(3) GHSの内容

毒性についてもう少し細かく分類しています。
毒性と言っても色々な分類があります。

急性毒性分類
経口
急性毒性
慢性毒性
経皮
気体
蒸気
粉塵およびミスト
呼吸器および皮膚感作性(ひふかんさせい:アレルギーの1種)分類
呼吸器感作性物質
皮膚感作性物質
発ガン性物質
水生環境への影響による分類基準

 

(4) 急性毒性

毒性の評価として、1番よく使われるのがこの急性毒性です。
半数致死量LD50)はこのようになっています。
基準は、ある物質をある状態の動物に与えた場合その半数が死にいたる量で表されます。
LD50(50%Lethal Dose)で表せます
体重1kg当たりのmg量です。数値が小さいほど毒性が強い。

(代表的なLD50の値)

ボツリヌス菌 0.00000037mg/kg
ダイオキシン 0.0006~0.002mg/kg
テトロドトキシン(フグ毒) 0.01mg/kg
サリン 0.35mg/kg
ニコチン(タバコ) 1~7mg/kg
青酸カリ 3~7mg/kg
DDT 110mg/kg
カフェイン(コーヒー) 200mg/kg
塩(食塩) 3000~3500mg/kg
エチルアルコール(酒) 5000~14000mg/kg


GHSの高い急性毒性を示す標章
(ウイキペディアより)

 

GHSの毒性の区分の評価

LD50/LC50の値(基準)

  区分1 区分2 区分3 区分4 区分5
経口 mg/kg 5 50 300 2000 5000
経皮 mg/kg 50 200 1000 2000  
気体 ppm/4h 100 500 2500 5000  
蒸気 mg/l/4h 0.5 2.0 10 20  
粉塵及びミスト 0.005 0.5 1.0 5  

(5) 日本の毒物、劇物の基準

GHSとは違うが、日本の毒物、劇物の基準が決まっています。
日本の毒物、劇物の基準は下記のようになっています。

LD50/LC50の値(基準)

  毒物 劇物
経口 mg/kg 50以下 50~300以下
経皮 mg/kg 20以下 200~1000以下
気体 ppm/4h 500以下 500~2500以下
蒸気 mg/l/4h 2.0以下 2.0~10以下
粉塵及びミスト 0.5以下 0.5~1.0以下

(6) 人間以外の生物に対する毒性

毒性は生物種によって大きく異なります。
ある生物種にとっては無害でも、別の生物にとっては猛毒であるものすらあります。
殺虫剤成分は害虫にたいしては毒性は強いが、人に対しては害がすくないものです。
イヌやネコにとってタマネギ(ネギ類全般)に含まれる硫黄化合物は毒となります。

 

(7) まとめ

最近は毒物に対して敏感になってきています。
特に食品関係は非常に過敏になっています。
最初に書きましたように、すべての物が量によって害がある場合があります。
食品で無くても、誤って口に入る物には気をつける必要があります。

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