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第64回目

第64回「ポリプロピレン(PP)の劣化」について

プラスチックの劣化について簡単に説明します。
今回は、プラスチックの代表的なPPについて説明します。
1955年にイタリアで発明されました。1957年にモンテカチーニ社で工業化されました。

 

(1)<PP(ポリプロピレン)はどのようなプラスチックか>
ポリプロピレンは代表的なプラスチックです。
炭素と水素からなり、ポリエチレンにCH3が付いたような形をしています。

 

(2)<ポリプロピレンの性質の特徴>
汎用プラスチックの中で最も軽い物です。比重が1以下で、水に浮かびます。
吸湿性が無く、耐薬品性にすぐれています。
耐熱性も高くケースなどにも使われています。
欠点としては耐老化性が悪いことです。
光(紫外線)や熱で劣化します。

 

(3)<PPの劣化>
PP(ポリプロピレン)はポリエチレンにCH3が、炭素の一個おきに付いたような構造になっています。
CH3の付いた所の炭素は第三級炭素(三方に炭素(C)と結合している。
三級炭素に結合している水素(H)の結合エネルギーは小さいため、分離しやすい。
そのため、PPはポリエチレンに比べて劣化しやすいと言われている。
光に当たると、表面に小さなクラック(割れ)ができます。
このクラックが成長して段々深くなり最終てきには小さな小片になります。
クラックの小さなうちはあまり強度は落ちませんが、クラックが大きくなると強度は大きくさがります。
光(紫外線)で劣化しますが、これに熱が加わりますと劣化はより早くなります。

 

(4)<ポリプロピレンの劣化の様子>
ポリプロピレン(PP)に光(主に紫外線)が当たると、ポリプロピレン(PP)の表面に小さなクラック(亀裂)ができます。
そのため、引張力が少ない力で破壊することがあります。
通常のPP製品には、劣化を防ぐために紫外線防止剤や、酸化防止剤などが練り込まれています。
この、紫外線防止剤や酸化防止剤の量が少ない場合は、短時間で破壊する場合があります。

 

(5)<PPの劣化を防ぐ方法>
各種の老化を防ぐ老化防止剤や酸化防止剤、紫外線防止剤などがあります。
各メーカーから多種の物が売りだされています。
一般に使われてる、酸化防止剤はサルチル酸フェニルやヒドロキシベンゾフェノンなどです。

 

(6)<劣化の確認>

(1)赤外分析
カルボニル基の定量
ポリプロピレンには無い、1712cm-1(カイザー)のカルボニル基
の量を測ります。
これは、炭素の結合が空気中の酸素と酸化するため、結合が切れて
分子量が小さくなったため。
 
(2)走査熱分析(DSC)
ある一定時間ごとの融点の下がり量を調べます。PPが劣化すると
分子量がさがります。
分子量が下がると軟化点が低くなります。
 
(3)引張強度測定
PPが劣化して、表面にクラックが入ると当然引張強度がさがります。
試料を一定の形に切り抜いて、引張試験機でひっぱります。
 
(4)分子量測定
分子量測定する。
分子量が小さいと、強度がさがります。

 

(7)<まとめ>
PPは、ポリエチレンに比べ劣化しやすいと言われています。
これは、C(炭素)に3つの炭素が結合している所があるため、この部分が結合が弱いためです。
PP(ピーピー;プロピレン)は少し乳白色している、PPケースでなじみのあるプラスチックです。
有機溶剤にとけないため、接着剤が付かないプラスチックです。瞬間接着剤も付かずPP用でないとつきません。
大量に作られ、最も安いプラスチックです。
海外のPPを使うと、老化防止剤の量や種類が違うために短い時間で老化して割れる場合があります。
原料を買う場合は原料メーカーからMSDSをもらう必要があります。

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