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第70回目

第70回「ABS樹脂(プラスチック)の劣化」について

今回は、ABS樹脂(プラスチック)の劣化について簡単に説明します。
身の回りを見渡すと、私たちの周りはプラスチック製品で取り囲まれています。
そのため、いろいろ便利な商品がふえました。
しかし、プラスチックの欠点として時間の経過とともに劣化が進み商品は使えなくなります。

 

(1)<プラスチックの特徴>
数十年前までは、私たちの周りの道具は金属や木製品が中心でした。
しかし、最近の製品はほとんどプラスチックに変わっています。
まず、プラスチックの特徴としまして水に溶けないことです。
次に、軽いことがあげられます。それと、金型を使って大量に早く作ることができます。
その結果、安く作ることができます。色も簡単につけられます。

 

(2)<ABS樹脂とは何か>
ABS樹脂は代表的な樹脂ですが、これは3種類の樹脂からできています。
アクリルニトリル(A)、ブタジエン(B),スチレン(S)の混ざったものです。

 

アクリルニトリル(A)   C=C-C三N
ブタジエン(B)   C=C-C=C
スチレン(S)   -C=C

 

混ざっている割合は色んなものがあります。したがいまして、ABS樹脂と言っても硬い物もあれば少し軟らかいものまであります。
ブタジエン(B)は、いわゆるゴムで、この量が多いと軟らかい樹脂になります。

 

C=C
-
C=C
  ブタジエン(炭素が4つ)
 
  (2重結合が2個ある)
2重結合
 
2重結合
   

 

 

炭素(C)の数 (呼び方)
1 C
2 C-C
3 C-C-C
4 C-C-C-C
5 C-C-C-C-C
6 C-C-C-C-CーC
メタン
エタン
プロパン
ブタン
ペンタン
ヘキサン

 

(3)<プラスッチクの寿命>
ABS樹脂には、ブタジエンが入っています。このブタジエンはゴムなので、劣化しやすい材料です。
ゴムには2重結合があり、オゾンによって劣化(2重結合がきれる)することがあります。
ゴムの劣化は亀裂が入ることでわかります。
光による劣化かオゾンによる劣化かは、亀裂の状態を見ればわかることがあります。
オゾンによる劣化はある方向を向いていますが、光による劣化はランダムに亀裂がはしります。
このように、ブタジエンの劣化は光によるものと、オゾンによるものがあります。このように、新規格は旧規格にたされる形でふえています。
このように、時代とともにますます増える傾向にあります。

 

(4)<プラスチックの劣化明>
ABS樹脂は、炭素同志が一列に長くつながった状態でできています。
これをたとえると、長い毛糸どうしが絡まった状態です。
劣化でこの長い毛糸がほどけたり、毛糸が切れる場合があります。
毛糸がほどけたり、切れたたりすると毛糸全体の強度がおちます。
また、毛糸に隙間が入ったようにみえます。
光、熱、酸素、オゾンなどによって毛糸のからみが少なくなったり、毛糸同士の密着が落ちてきたりします。

 
(ABS樹脂の劣化)
写真<高分子材料の劣化予測>の引用

 

(5)<劣化の原因>
光や熱やオゾンで劣化します。
劣化とは、物理的変化などにより品質や性能が損なわれたことをいいます。
プラスチックは分子が長くつながっています。主に共有結合でつながっています。
この共有結合が切れることで、プラスチックの分子量が小さくなります。
分子量が小さくなると分子同士のからみが少なくなります。
分子同士のからみが少なくなると、力が加えられると分子同士の距離が伸びて、さらに力が加わると分子同士が完全に分離してしまいます。

 

 

(6)<劣化を防ぐ方法>

劣化の原因として、光と熱があると説明しました。したがいまして、劣化の原因から、プラスチックを遠ざけることで劣化を防ぐことができます。
光を遮ることは、日陰におくことです。しかし、洗濯バサミを日陰で使用することはできませんので、洗濯バサミに紫外線(光の1種で、光の中でも光劣化の1番の原因である)防止剤を入れて劣化を防ぎます。この基準値が小さいほど、その金属の有害性が高いと思われます。

 

(7)<紫外線吸収剤>
樹脂が紫外線を吸収して劣化しないように、紫外線吸収剤が紫外線を吸収してそれを熱に変換して、樹脂に紫外線の吸収を少なくする。

・ベンゾフェノン系
・ベンゾトリアゾール系
・サリチル酸エステル系

などが使われます。

 

(8)<まとめ>
私たちは地球に住んでいます。そのため、まず太陽があり紫外線、可視光線、赤外線を受けています。
次に大気があり20%前後の酸素があります。
空気があるということは、絶えず酸化する恐れがあります。
つぎに、雨によって水に濡れることがあるということです。
このように、光、酸素、水がありプラスチックの劣化を進めようとしています。
ほっておくと、絶えずプラスッチクは劣化してゆきます。
この劣化を防ぐために、劣化防止剤とか、酸化防止剤とか、耐光防止剤とかを入れて劣化をふせいでいます。
これらの防止剤はプラスチックに比べて値段が高いために、100均で売っている商品には入っていないか、少量しか入っていない可能性が高いです。

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