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第48回目

第48回「耐光試験(たいこうしけん)」について 1


耐光試験について説明させてもらいます。この耐光試験はもっとも代表的な製品の品質試験になります。
通常の製品で光が当たらないものは無いと思います。光が当たると色が変わったり、表面の艶(つや)が落ちたり何らかの劣化が起こります。
光の代表的なものは太陽光です。太陽の光は非常に強い物です。
それ以外には室内の照明器具による光があります。
それでは、もう少し詳しく説明して行きます。

(1)<耐光試験と耐侯試験の違い>
耐光試験(たいこうしけん)と耐侯試験(たいこうしけん)は同じ発音になります。
耐光試験は主に屋内における試験に使います。水(雨)がかからない試験です。
これに対して、耐侯試験は屋外で太陽光と雨に濡れる物の試験です。
紙の印刷物や革製品など、水に濡れると使用が出来なくなる商品は耐光試験になります。
車とか、家の壁材などは太陽光とともに雨がかかりますので、耐侯試験になります。

JISでは、この耐光試験と耐侯試験の両方の規格が決められています。

(2)<耐光試験と耐侯試験の必要性>
耐光試験の目的は、2つあります。
(1)まず、1つ目は促進のための試験です。
屋内の照明での変色を見る場合は長期間が必要です。
試験する物によって、数時間から数年かかる場合があります。
しかし、試験の結果を早く知って、次の対応をしなくてはなりません。
そのため、人工照明より強い光を当てることで、早く結果を出そうとします。
試験はいつも早く結果を求めているので、短時間で商品の寿命を知りたいという要望が強いです。

(2)次に、試験の再現性のためです。
屋外の太陽光による試験は、なかなか条件を一定にするのは難しいです。
晴れた日と雨の日や、曇った日では太陽光の強さがちがいます。
また、季節による違いもあります。当然、夏と冬では光の強さは違ってきます。
時刻による差もありますし、そこの場所の緯度によっても違います。
このように、条件によって光の強さがちがうため、試験結果を比較する場合一定の条件で試験をする必要があります。
通常は、耐光試験機で試験を行うのが普通です。その場合、耐光試験での100時間が通常の使用状態の何年分に相当するのかが問題になります。

(3)<耐光試験と耐侯試験の実使用との関係>
次に、問題になるのが耐光試験と実際での通常実使用との促進性の関係です。
まず、通常使用という言葉についてはっきりさせる必要があります。
この通常使用とはあいまいな内容です。使っている人によってその内容が違ってきます。
その人の目的や、経験によっても違ってきます。
話は少し横道にづれますが、家電製品の一部には、「長期使用製品安全表示制度」と言うのが制定されています。その中に「標準使用条件」と言うのが決められています。
扇風機の場合は1日何時間使うのか、スイッチを入れる頻度はどれくらいか、首振り運転はどれくらいとかが決まっていて、その標準使用で何年間持つのかが決められています。
このように、耐光試験の場合も通常使用の内容を決めなければなりません。

それでは、紙に印刷したインキの耐光試験について内容を整理してみます。
まず、紙の上の印刷物ですので、水に濡れることはまずないと考えられます。
ということは、当然屋内で使用するものと考えます。
最近はポスターなどで、屋外に貼る場合もありますが、その場合はガラス付きの掲示板で、雨が直接かからない構造になっていると思います。
また、合成紙(プラスチックシート)が選挙のポスターに使われるようになりました。
直射日光が当たる場合と、室内で照明の光しか当たらない場合では当然光の強さは違いますし、光の種類(波長)が違うことも考えられます。

(4)<通常使用のまとめ>
通常使用
   (1)直射日光が当たる場合
   (2)直射日光が当たらない場合

の2つに分けて考える必要があります。
あと、それが置かれている場所の温度や湿度、オゾンの有無などの条件がありますが、それほど大きな変化を与えないと考えられるので、この条件を決める必要はないだろうと思います。

(5)<光の強さと光のエネルギー>
光の強さと光のエネルギーは分けて考える必要があります。光は波か粒子かという2つの考え方があります。ここでは光は粒子と考えて説明します。
光が粒子だとしますと、光の粒子の速さと粒子の数が問題になります。
例としまして、紙の印刷のインキに光の粒子が当たって、インキが退色するとします。
インキに当たる光の粒子が早いほど退色しやすくなります。また、当たる光の粒子の数が多いほどインキは退色しやすくなります。
粒子の数に相当するのが、光の強さです。これを照度(ルックス)で表します。
100ルックスより500ルックスの方が明るいです。これは光の粒子の数が多いことを表しています。
粒子の速さに相当するのが、光の波長になります。光の波長が短いほどエネルギーが高くなります。光は、光の粒子の早い方から、紫外線、可視光線、赤外線と呼ばれています。
可視光線の中で光の粒子の早い物から紫色、アイ色、青色、緑色、黄色、ダイダイ色、赤色と分かれていて、赤色のエネルギーが低くて、紫色が最もエネルギーが高く(スピードが早い)なっています

(6)<光のスペクトル>
(5)の関係を図に表した物がスペクトル(分光分布)と言われるものです。
横軸に光の粒子の速さ(エネルギー)を取って、縦軸に光の粒子の数(光の強さ)をとります。
わかりやすい例としまして、音の場合を考えてみます。
音には高い音と低い音があります。また、音の大きさがあります。
光の粒子の速さに相当するのが、音の高さ(周波数)です。また、光の粒子の数に相当する物が、音の大きさです。

 

(7)<製品に含有される化学物質の管理>
(1)直射日光が当たる場合の耐光試験機での促進試験の考え方は、まず試験機の光のスペクトルを太陽のスペクトルと同じように近づける必要があります。
また、促進性を求めるために、光の強さ(ルックス)も強くする必要があります。
照射する光に紫外線が含まれていると、スピードの早い光子が含まれていることにより、太陽光による変退色と違った変退色が起こる可能性があります。
したがって、出来るだけ太陽光と同じようなスペクトルで、出来るだけ光の強い試験機が求められます。ただ、太陽光と言ってもいつも同じではありません。
朝の太陽の光と日中の太陽の光は違います。また、晴天の時と曇りでも違います。夏と冬でも違ってきます。南側、北側でも当然違ってきます。
窓ガラスがある場合と無い場合でも光のスぺクトルが変わってきます。通常のガラスは紫外線をカットする働きがあります。

(2)直射日光が当たらない場合は照明器具の光源によって、照射される光のスペクトルは違ってきます。
紫外線は人間の目に有害なので、紫外線はほとんど出ていません。
白色光や昼色光が代表的な光の種類です。電球は赤みが強いです。
照明器具による照明の強度(ルックス)はかなり低いので、変色は少ないです。
耐光試験機の照度は10万ルックスぐらいあります。したがって、照明器具に対して相当な促進性が期待できます。

(8)<光のスペクトル(分光分布)について>
蛍光灯と電球では光の色が違っています。電球の方が赤みが強いです。
また、蛍光灯でも昼光色や白色で色が違っています。
光の色が違うとはどう言うことでしょうか。少し詳しく説明しますと分光分布が違うと言うことです。
光には紫外線、可視光線、赤外線と分類されます。人間の見ることが出来る光線は可視光線だけです。
また、可視光線も虹色のように紫、あい、青、緑、黄、赤と言う風に分かれています。
これは、光の波長の違いによるものです。
波長とは、光の振動数の違いによって変わるものです。
光の振動数とその光のエネルギーは比例します。振動数が大きいほどその光のエネルギーは大きくなります。
インキの光による退色は光のエネルギーによって違います。振動数が大きいほどエネルギーが大きくなるといいましたが、紫外線は可視光線より振動数が大きいので、退色させる程度が大きくなります。赤外線は可視光線より振動数が小さいので、退色にたいしてはほとんど影響しません。
このように、光の各振動数(波長)に対して、そのエネルギー量を図に表したものが分光特性と言います。

(9)<例としてピッチングマシーンを考える>
光は粒子か波かの考えかたがありますが、エネルギーを考えるときは粒子の方がわかりやすいので、粒子として考えます。
例えとして、光の粒子を野球のボールとして考えます。
光(光子)のエネルギーはボールの速さと考えます。早いボールほどそのエネルギーが高いことはご理解いただけると思います。また、ボールを1個投げた場合より10個投げた場合は壁に当たった時のエネルギーが大きいことも理解できると思います。
エネルギーを考える場合、ボールの速さとボールの数が関係します。
耐光試験の場合は、このボールの速さとボールの数を両方考える必要があります。

このボールを壁に向かって当てた場合、ボールの速さとボールの数によって壁の傷み方は変わってきます。

壁に向かって、ピッチングマシンをスピードの順番に並べて同時に投球すると考える。
各マシーンの1分間に投げる球の数は違っている。

この図が光のスペクトルに相当します。この図形の形の違いが光の色の差になります。
従って、光源の差が物の劣化に違いを与えます。

(10)<まとめ>
今回は、「耐光試験(たいこうしけん)」について1 と言う内容でまとめてみました。まだ、 耐光試験と実際の劣化との促進性については説明していません。
次回に促進性についてまとめてみたいと思います。
実際の試験の操作は、サンプルを6cm×12cmぐらいの長方形に切って、耐光試験機のホルダーに取り付けて、一定の時間試験機に入れて、時間がくれば取り出すだけです。
でも、試験の内容はけっこう難しいものです。
いろんな場合がそうなのですが、現象としてはかんたんなのですが、それの原因がなになのかと考えると難し場合が多いです。
耐光試験についても、光の単位いがいろいろあってそれぞれの関係も複雑です。
今まで、電球の単位は何W(ワット)で書かれていましたが、最近のLEDランプでは何ルーメンと書かれています。
あと、良く使われる光の単位として照度としてルックスがあります。
このように、光についてはかなりややこしくなります。
これが、耐光試験の実際使用に対する促進性についても難しくしている原因の1つです。

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