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第15回目

第15回「PBB(ピービービー),PBDE(ピービーディーイー)」について

◆今回は、「PBB(ピービービー),PBDE(ピービーディーイー)」についてです。

「PBB,PBDE」とは、何かと思われている方がほとんどだと思います。 これは、「RoHS(ロース)」の指定有害物質の6物質の中にあるものです。 今回のRoHSの基準制定がなければ、一生おめにかからない物質かもわ かりません。

RoHS「ロース、ローズ」
電気、電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限 に関する指令
特定有害物質 カドミウム、鉛、水銀、6価クロム PBB,PBDEの6つ

PBB,PBDE

それでは、PPB,PBDEとは何でしょうか。
まず、この物質の正式名を紹介いたします。

PBB: ポリ臭化(シュウカ)ビフェニール
polybrominated biphenls
(ポリブロミネイテッドビフェニール)
PBDE: ポリ臭化ジフェニールエーテル
polybrominated diphenyl ethers
(ポリブロミネイテッドジフェニールエーテル)
それぞれの英語名の頭文字を取って略して言われます。

この物質はどんな用途に使われる物なのでしょうか。
この物資はプラスチック(熱可塑性プラスチック)の難燃剤として使われます。
難燃剤とは、高温の場所に使われるプラスチックが燃えないように入れる添加剤のことです。
テレビのケースや、ドライヤーのケース等高温になる可能性があります。その時に、なにかの原因で温度が上がりすぎれば火災にもなりかねません。それで、そのような場所に使われるプラスチックに難燃剤を入れることにより、火災を防ぐようにしているのです。
今回、EUではRoHS基準でPBB,PBDEの使用を禁止しましたが、アメリカでは有害性より火災を防ぐほうが重要として禁止物質にはなっていません。
ちなみに、電気製品の火災はEUの方がアメリカより相当多いそうです。

PBBとPBDEの化学式について説明いたします。

(PBB)
(PBDE)

 


PBBにBr(臭素)が2個書いてありますが、最大10個の臭素がつきます。
それで、臭素の付く数と付く位置により、PBBには209種類の物が存在することになります。
これは、PBDEでも同じ事で、Br(臭素)が1個から10個まで付き、そして付く位置の組み合わせにより209種類存在します。
そのため、物質名の頭にpoly(多い)の頭文字が付いています。

したがって、PBBとPBDEの分析はかなり手間隙がかかります。

それではもう少し、化学式名につきまして説明いたします。
化学式には接頭語と言うものがあります。数を表す接頭語がよく使われます。

モノ mono 1
di 2 ビス(bisも使う)ビ(bi)
トリ tri 3
テトラ tetra 4
ペンタ penta 5
ヘキサ hexa 6
ヘプタ hepta 7
オクタ octa 8
ノナ nona 9
デカ deca 10
ウンデカ undeca 11
ドデカ dodeca 12
トリデカ trideca 13
ポリ poly 多い

今回のPBB,PBDEはBr(ブロム:臭素)が付いた多くの種類が含まれているので、多い(ポリ:poly)が頭についています。

PBはbi(ビ:2)の接頭後です。フェニール(亀の甲)が2個あることを表しています。
PBEのはdi(ジ)で、おなじ2の接頭語です。
同じ2を表すのに、diとbiがあるのは少しややこしいですが、規則を知ってしまえば、そんなに難しいことはありません。

そこで、これらに個別に対応するだけでは十分ではないので、企業として、全体的に取り組むためにEMS(環境マネージメント)の考えかたがでてきました。
また、これまでは問題が起こってからの対策(後手対策)が主だったのですが、これを事前に防止するための仕組みとしてもEMSが重要視されてきました。

PBBとPBDEとの違いは何でしょうか。
PBBとPBDEの化学式を見てもらいますと、よく似ていますね。
でも、少し違いがあります。
違いは、亀の甲(六角形)と亀の甲が横に2個並んでいますが、そのつながり方が違っています。
PBBの方は線だけでつながっていますが、PBDEの方は線だけでなく-O-と酸素が中に入っています。
このように、酸素(O)がつながったものをエーテルと言います。
ですから、PBDEは最後がE(エーテル)でポリ臭化ジフェニールエーテルと言う名前です。

亀の甲(六角形)はフェニール(phenyl)と呼ばれます。ビフェニールとは、この亀の甲が2つつながっていることを表しています。
したがって、PBBはポリ臭化ビフェニールなので、亀の甲が2個繋がった(ビフェニール)物に臭素(Br:ブロム)が付いた物の集まり(ポリ:poly)であること表しています。

このように、化学式を見ればだいたいの名前が分かり、逆に名前が分かれば化学式がだいたい分かってくるようになります。

化学は敬遠されがちですが、規則が分かってくればだんだん親しみがわいてきます。

では、なぜこの物質が使用禁止物質に指定されたのでしょうか。
一つには、この物質自身が毒性を持っていると言われています。
世界中のほとんどの動物に微量ですが体内に入っているそうです。
それと、これを燃やすとダイオキシン並みの猛毒な臭素化合物が発生する可能性があるそうです。

今回はPBBとPBDEについて説明させてもらいました。化学物質の規制についてはますます厳しくなりそうです。「安全」と「安心」はこれからの商品開発のキーワードになってきそうです。その中で、化学物質の安全性はもっとも重要なものになっています。

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