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第119回目

第119回「粘弾性(ねんだんせい);レオロジー」とは何か

今回は粘弾性について書きます。
あまり、日常的には使われない言葉ですが、非常に広範囲な物に関係します。
簡単に言えば、粘弾性とは、粘性と弾性の両方の性質を持ったものです。
最近は粘弾性の研究が進んでいます。

(1) 粘性(ねんせい)

粘弾性の粘性は蜂蜜のように、ドロッとしたものです。
粘度が高いほどドロッとしてきます。
測定の単位はcps(センチパーセカンド)で表されます。
数千cpsでビーカーに入れて傾けたとき傾きますが、ゆっくりと傾きます。

 

(2) 弾性(だんせい)

粘弾性の弾性は鉄の固まりの様に、力を加えますと、力に応じて変形をするものです。
加えた力に比例して変形します。
加えたエネルギーは蓄積されます。
代表的な固い物です。
代表的な物は鉄鋼です。

 

(3) 粘性(ねんせい)の性質

伸ばす速度に比例して応力が増える性質を粘性(ねんせい)と言います。

   応力 = 粘性 x 伸ばす速度

例として、プールの中で腕をゆっくり動かすと抵抗は感じませんが、早く動かそうとすると水の抵抗が大きくなります。
粘性体は伸ばして離しても元の形に戻りません。
エネルギーが蓄積されずに、熱エネルギーに変わってしまいます。

 

(4) 日常的な通常の物

通常の物は粘性と弾性の両方を持っており、その中で粘性が多い物と弾性の強い物があります。
弾性の強い物があります。
これらの性質を調べる物が粘弾性試験機と言われます。
弾性は分かりやすいですが、粘性は少し分かりにくいです。

 

(5) 粘弾性測定器

それでは粘弾性の分析機について説明します。
普通の人はめったに見る機会のない分析機です。
色々な機種がありますが、ここでは個体の引張によって分析する物です。
粘弾性測定機は色々ありますが、下の写真はその1つです。

粘弾性測定器は測定物に荷重を加えて、その時の歪を測定するものです。
測定する物に引張力を与えて、その時の歪を測定します。
短冊状の物に1秒間の1回ほどの力を繰り返し与えます。
その時の、短冊状の伸び縮を測定します。
この測定機でヤング率を測定できます。

 

(6) ヤング率

物の硬さを表すのにヤング率があります。
数字が大きいほど硬いです。
代表的なヤング率を上げときます。

材料名 ヤング率(Gpa:ギガパスカル)
201~216
ガラス 71~80
アルミニウム 70
木材(チーク) 13
ポリスチレン 2.7~4.2
ポリエチレン 0.4~1.3

プラスチックは1桁ぐらいの大きさです。(単位;ギガパスカル)
鉄は3桁です。
ガラスは2桁です。

(7) tanσ(タンゼント デルタ)

通常物質は弾性と粘性を持ってます。
弾性と粘性の割合を見るのがtanσ(タンゼント デルタ)です。
粘弾性の物に振動(例として1秒に1回)を与えて、その時の変位と応力を測定します。
弾性体の時は応力と変位は比例しますが、粘弾性体の時は、応力に対して変位が時間的に遅れます。
この時の応力と変位のズレをδ(デルタ)で表します。これをtanδ(タンゼント デルタ)で表します。
この値が大きいほど粘性が大きいと言います。

(8) 粘弾性の研究対象例

最近、粘弾性で研究されているもの

  • クリーム製品
  • 塗料
  • ハンドクリーム
  • チョコレート
  • ケチャップ
  • 豆腐

食料品や化粧品が多いです。

(9) まとめ

粘弾性を測定して、色々な日常の物の性質を求めて他社と違った物を作ろうとしています。
何となく違った感じが、これらの粘弾性の違いに基ずく物が多くあります。
私たちが、何となく感じる物が粘弾性の違いで多いです。
これからも、まだまだ多くの物が研究開発されて行くと思います。

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