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第51回目

第51回「放射線の単位」について


今回は、福島県の原発事故で問題になっている放射線の単位について説明したいと思います。
日常生活ではほとんど話題にならない放射線の単位について説明しますので、新しい言葉や記号がでてきます。
今回の事故が無ければ、一生知らなかった言葉や単位なので難しく感じるかもしれません。

(1)<放射線とはなにか>
放射線(ほうしゃせん)とは何かを説明するには、まず放射線と言う言葉から説明させてもらいます。
「放射線」は「放射」と「線」から出来ている言葉です。
放射とは何かを放出することです。
線とは光のように細長く連続するものと言う意味です。
光線とか、赤外線とか紫外線とかに線が使われています。
放射線は光線のように、何かが線状に真っすぐ伸びて行く物の一種です。

(2)<放射線の3つの異なる単位>
それでは、放射線の単位について説明いたします。
放射線の単位には大きく3つの単位があります。
1つは「ベクレル」で、これは放射能の大きさを表します。
2つ目は、「グレイ」です。これは放射線の強さを表します。
3つ目は、新聞に良く出てくる「シーベルト」です。シーベルトは人が受けた放射線の量を表します。
なぜ3つも違う単位があるかと言いますと、目的や用途が違うからです。
光の単位も、明るさを表す照度の「ルックス」や光源の明るさを表す「カンデラ」や最近のLED(エルイーデイ)照明では「ルーメン」などを使います。
日本原燃のパンフレットでは雨降りの例で説明されています。
雨の量はをあらわすのが「ベクレル」です。天気予報などでは何mmの雨量言われています。
次に、人に当たる雨の量は「グレイ」です。雨がいくら降っても人に雨が当たらなければその人には雨の影響はありません。
そして、その雨が人に当たることによる影響度が「シーベルト」と書いてあります。

(3)<ベクレルの単位の説明>
それでは、各単位について説明をして行きます。
ベクレルは放射能の量を表わします。
放射線と放射能は違います。放射線を出す能力が放射能です。
ベクレルの単位は「Bq」です。
フランス人のアンリ・ベクレルの名前から取った単位です。
以前は、キューリー(Ci)という単位が使われていました。
1キューリーCi=37GBq(ギガベクレル)です。
「Bq」の定義は、1秒間に1つの原子核が崩壊して、放射線をはなつ放射能の単位です。
放射線は、放射能を持った原子核が崩壊(原子核の1部を放出すること)する時に放出されます。
放射線には何種類かありますが、代表的なものはα線(アルファー線)とβ線(ベーター線)とγ線(ガンマー線)です。

(4)<グレイの単位の説明>
次に「グレイ」について説明いたします。これは吸収線量を表します。
グレイの単位は「Gy]です。
難しく説明すると、ある質量の物質に電離放射線を照射して、そのイオン化作用により発生するエネルギーを計測する単位です。
1Gyの定義は1kgの物質に1J(ジュール)のエネルギーを与える吸収線量です。
1J(ジュール)/kgが、1グレイ(Gy)です。

この吸収線量の人に対する影響は次のようです。
3~5グレイ(Gy)の放射線を被ばくすると、60日以内に半数の人が死亡します。
次に、10グレイだと、ほぼ全員が死亡します。
1.5グレイを越えると死亡する人がでます。
1グレイ以下では人が死亡する可能性はありません。

同じ1グレイ(Gy)でも、放射線の種類によって、人が受ける影響は違ってきます。

(5)<シーベルトの単位の説明>
最後に、「シーベルト」について説明します。
「シーベルト」は被ばくの大きさを表します。
シーベルトの単位は「Sv]です。
シーベルトは放射線防護の分野で使われる単位で、人が吸収した放射線の影響度を数値化した単位です。
グレイ(Gr)に放射線の種類の違い(α線(アルファー線)、β線(ベーター線)、γ線(ガンマー線))による生体への影響を加味して係数を掛け合わせたものです。
1日20本のたばこを1年間吸い続けた場合、発がんの確率は70~280ミリシーベルトの放射線被ばくとおなじぐらいだと言われています。
シーベルトの基準として、放射線の作業をする人の5年間の平均が、1年あたり20ミリシーベルト以下で、いかなる年も、年50ミリシーベルトを越えないことになっています。
一般の人は、1ミリシーベルト/年以下となっています。

代表的な放射線はアルファー線、ベータ線、ガンマ線がありますが、それぞれが、人体に対する影響が違います。
その影響の違いを放射線荷重係数で表します。
放射線荷重係数は次のように決められています。

   
荷重係数
アルファ線  
20
ベータ線  
1
ガンマ線  
1
従って、グレイとシーベルトとの関係は次のようになります。
Sv(シーベルト)=放射線荷重係数 × Gy(グレイ)

(6)<放射線の単位の難しさ>
いままでの説明で、放射線関係の単位につきましてだいたいの内容がお分かりになったと思います。
しかし、これ以外にも単位についての難しさがあります。
放射線関係の単位の難しさについて整理しますと、次の5つが考えられます。

  1. 大きな数字から小さな数字まで表す必要があるので、多くの接頭語を使用する。
    通常、人の体重を表す場合はkgを使います。これをトンで表すことはほとんどありません。また、g(グラム)で表すことも非常にまれです。
    もし、動物園で動物の体重を表すことを考えてみます。
    そうしますと、大きな像などはトンで表すのが普通です。パンダの場合はkgで表すでしょう。もっと小さなリスなどはグラムの方がよいでしょう。
    昆虫まで入れるとしますと、蚊などはグラムでも大きすぎる思います。
    恐らく、mg(ミリグラム)の単位になるでしょう。
    放射線関係の場合も1つの単位だけでは表しにくい場合が多くなります。
    したがって、ある単位の上に接頭語(キロとかミリ)を付けて表します。

    代表的な接頭語はキロ、メガ、ミクロン、ナノです。
    大きな数字は、0(ゼロ)「をあまり使わないように、次の接頭語を使用します。
    k(キロ)は1000倍を表します
    M(メガ)は1000倍の1000倍で1000000(百万倍)を表します。
    逆に小さい数字は、小数点以下の0(ゼロ)を使わないように次の接頭語を使います。
    m(ミリ)は1000分の1を表します。
    μ(ミクロン)は1000分の1の1000分の1を表すので、100万分の1を表します。
    以上のように、同じシーベルトと言っても、接頭語によってその大きさはまちまちです。
    (接頭語のまとめ)
    <倍量>
    10   101   da デカ
    100   102   h ヘクト
    1,000   103   k キロ
    10,000   106   M メガ
    1,000,000,000   109   G ギガ
    1,000,000,000,000   1012   T テラ
    <縮小>
    0.1   10-1 1/101   d デシ
    0.01   10-2 1/102   c センチ
    0.001   10-3 1/103   m ミリ
    0.000001   10-6 1/106   μ マイクロ
    0.000000001   10-9 1/109   n ナノ
    0.000000000001   10-12 1/1012   p ピコ
    標準は3ケタごとに接頭語が変わります。
    1シーベルト=1000m(ミリ)シーベルト=1000000μ(マイクロ)シーベルト になります。

  2. 時間当たりの単位と時間当たりでない総計の単位の両方が使われます。
    新聞に、どの地域は何μ(マイクロ)シーベルトと書かれていることがあります。
    この場合注意しないと、それは瞬間の値(時間当たり)なのか積算の値なのか分からない場合があります。
    瞬間の値は、正確にはμシーベルト/時間(パージカン)で表します。
    積算の場合はμシーベルトだけで/時間(パージカン)は付いていません。
    分かりやすく説明するために車の例で説明いたします。
    車で60kmと言うと、その時のスピードの場合は60km/時間と言うことです。
    ただの60kmの場合は距離を表しています。
    60km/時間のスピードで1時間走ると、走った距離は60kmと言うことです。
    これと一緒で瞬間値が60μシーベルト/時間の所で、
    1時間いてると積算放射線量は60μシーベルトになります。
    1日いると60μシーベルト×24時間で1440μシーベルになります。
    これは1.44ミリシーベルトです。もし1年間そこにおれば、
    1.44ミリシーベルト×365日で、525ミリシーベルトになります。
    これは相当大きな値で、作業員の基準の20ミリシーベルトを大きく越えています。

  3. 物理的な単位と、人間に対する影響の度合いの単位がある。
    単位はまず、物理的な量を正確に表そうとします。
    ただ、物理的に正確に表しても、人が影響を受ける場合には人体の生理的な要素が加わってきます。
    その生理的な要素を加味した単位が必要になってきます。
    これが、グレイの単位とシーベルトの単位の違いになります。

  4. 外部ひばくと内部ひばくの違いによる単位の使い分け
    放射線の種類は(α線(アルファー線)、β線(ベーター線)、
    γ線(ガンマー線))がありますが、透過性には大きな違いがあります。
    α線(アルファー線)   紙1枚で遮断できる
    β線(ベーター線)   アルミの薄いシートで遮断できる
    γ線(ガンマー線)   鉄の厚い板で遮断できる
    空気中の放射線の場合はほとんどβ線(ベーター線)とγ線(ガンマー線)です。これは外部被ばくになります。
    一方、内部被ばくはα線(アルファー線)になります。
    外部被ばくの強さはシーベルトを使います。一方内部被ばくの原因になる野菜とか水などの口から入るものはベクレルを使います。

  5. 常識的に判断できない
    体重だと何重kgとか、車の速さは何km/時間とかだいたいの見当がつきます。しかし放射線の場合は何シーベルトか、何ミリシーベルトかは見当がつきません。
    そのため、数字が書いてあってもそれがピンときません。そのためその数字が正しいのか、間違っているのかわかりません。
(7)<まとめ>
放射線は目に見えません。また臭いもなく、痛くもかゆくもありません。
通常、5感ではとらえることができません。
しかし、測定機を使うと測ることは可能です。しかも、測定機はそれほど高くありませんし、測定も簡単です。
測定することで、放射能の量を正確に知ることができます。
その時、いろんな単位があることで混乱を引き起こしています。単位は非常に便利な半面、逆に理解を難しくしている面があります。
今は、新聞、テレビやインターネットなどで色んなニュースや情報が入ってきます。
それまでは、専門家だけが知っているような内容が、一般の人にもどかどかと入って来るようになりました。
報道する人の理解の浅さもあって、専門家の話がそのまま報道されます。
知識は増えますが、理解はますます難しくなります。
知識から理解への橋渡しの1つが単位の理解だと思います。
単位の理解もなかなか難しいですが、これを乗り越えると全体の理解が深かまります。

(8)<参考図書>
1.放射線利用の基礎知識
2.新・放射線の人体への影響
3.やさしい放射線とアイソトープ

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