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第10回目

第10回「VOC(揮発性有機溶剤)シックハウス症候群」について

同じ内容がyoutubeでもご覧いただけます。

◆今回は、最近問題になっている「VOC(揮発性有機溶剤)シックハウス症候群」について、説明させてもらいます。

VOC(揮発性有機化合物)

(1)<VOCの言葉の意味>
VOCは「ブイオーシー」と読みます。
Volatil Organic Compounds 頭文字を取ってVOCと言っています。
英語の意味は日本語の揮発性有機化合物そのままで、Volatil(バラテル:揮発性)、Organic(オーガニック:有機)、Compounds(コンパウンド:化合物)です。
揮発性有機化合物と言ってますが、これらはいわゆる有機溶剤(シンナーの仲間)です。
室温で揮発(蒸発)して、人間が呼吸で吸い込む可能性があるものです。

揮発性  : 常温で液体が気化すること
有機化合物  : 炭素を含む化合物の総称。無機化合物に対する言葉
化合物  : 2種類以上の元素が結合している物質

なぜ、このVOC(揮発性有機化合物)が問題になっているかと言いますと、これらは昔シンナーといわれた仲間で、これらを吸い込むとシンナー中毒症状が出ることがあるからです。

最近では、「シックハウス症候群」と言われ、家の中にこれらのVOC(揮発性有機化合物)の濃度が高くなり、いろいろな悪影響をおよぼしているからです。

それでは、具体的にどのような物質があるのでしょうか

(2)<VOCに指定されている物質>
現在、室内濃度指針値が出されている物質は13種類あります。
  1. ホルムアルデヒド(ホルマリン) CH2O
  2. トルエン               C7H8  有機溶剤
  3. キシレン               C8H10 有機溶剤
  4. パラジクロロベンゼン
  5. エチルベンゼン
  6. スチレン
  7. クロルピリホス
  8. フタル酸ジ-n-ブチル(DBP:塩ビの可塑剤)
  9. テトラデカン
  10. フタル酸-2-エチルヘキシル
  11. ダイアジノン
  12. アセトアルデヒド
  13. フェノブカルブ
これらは、家庭の中の建材や、家具、塗料、接着剤や、シロアリ防止剤とかに入っていて比較的よく存在して、なおかつ人間に対して有害なものです。
それぞれについて、室内濃度の上限値が決められています。
ただし、この濃度以下であれば絶対大丈夫かと言えば、そうではなく個人差があり過敏な方はこの基準以下でもなにか症状(くしゃみが出る、眼がチカチカする)が出る場合があります。

最近は、このような問題が起こらないように、材料メーカー等が非常に注意をはらい、VOCが発生しにくい材料を使用しています。
VOCの代表的な物質であるホルマリンの発生量に応じて建材のランク別けがされています。


<ランク>
<放散速度>
F☆☆☆☆(エフフォースター)
5μg/㎡h以下
F☆☆☆  (エフスリースター)
5μg/㎡h ~ 20μg/㎡h
F☆☆   (エフツースター)
20μg/㎡h ~ 120μg/㎡h

(注)放散速度とは、材料のホルムアルデヒドの放散の程度を表す数値です。
1μg/㎡h とは、材料 1㎡ 当り、1時間 当り、 1μg(百万分の1g)のホルムアルデヒドを出していることです。
                       
性能は☆のマークで表されており、☆の数が多いほど発散量が少なく、よい材料です。

次に、VOC(ホルマリン)の測定について説明いたします。

(3)<VOC(ホルマリン)の測定方法>

A法. JIS A1460 「建築用ボード類のホルムアルデヒド放散量の試験方法-デシケーター法」

<測定方法>
内容量約11リットルのデシケーターの底に300ミリリットルの蒸留水を入れた容器を置き、その上にサンプルを水に触れないように置き、20℃で24時間放置する。
サンプルから放散したホルムアルデヒドが、底に置いた蒸留水に溶け込みます。ホルムアルデヒドが溶け込んだ蒸留水を発色させて、発色濃度を測り、その発色の濃さから、ホルムアルデヒドの濃度を求める。
B法. JIS A1901 「建築材料の揮発性有機化合物(VOC)、
ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散測定方法ー小型チェンバー法」
<測定方法>
試験片を小型チェンバー(20リットル)の中央に置き、空気が試験片の放散面上を均一に流れるようにする。試験温度は28度50%で行う。試験開始から1日、3日、7日経過後チェンバーからの出口の空気を、捕集管(Tenax-TX捕集管、ホルムアルデヒドはDNPHカートリッジ)でVOCを捕集する。
次に、捕集管に捕集したVOCを液体クロマトグラフィーにかけて、定量分析をする。測定温度は28℃、50%で行う。

<A法、B法との違いと長所、短所>

  A法(デシケーター法) B法(小型チェンバー法)
費用 測定費用が安い デシケーター法の数倍高い
測定時間 1日 7日(長い場合は28日)
測定値精度 少し低い 精度が高い
測定単位 mg/リットル(放散量) μg/㎡h(放散速度)
ISOとの関係 ISOとの互換性がない ISOとの互換性がある
その他 室内濃度の計算は非常に難しい 放散速度が分かれば、室内のVOC濃度が計算できる
過去のデーター蓄積が多い 過去のデーター蓄積が少ない

デシケータ法と小型チェンバー法とのデーターの互換性はない。ただし、相関性は認められている

次に、VOCの濃度表示として、ppm表示とμg/m3表示があります。
この2つの表示の換算につきまして、説明いたします。

(4)<ppm濃度とμg/m3との換算式>
厚生労働省のVOC13物質の室内濃度指針では、ホルムアルデヒドは100μg/m3(0.08ppm)となっています。 100μg/m3は重量表示で、0.08ppmは容積表示です。基本的には同じ濃度を表しています。これは、測定方法とか、人に対する影響とかによって両方の値が必要なため、目的に応じて使い分けしてます。
このppmからμg/m3、逆にμg/m3からppmに換算はできます。

<換算方法の説明>

μg/m3からppmへの換算につきまして、説明させてもらいます。
μg/m3とは、空気1m3(1立方メートル)中に、VOCが何μg(100万分の1グラム)あるかを表しています。
かりに、同じ重さ(μg)の物質が空気中にあっても、その物質の分子量(分子の相対的な重さ)が違えばその分子の数が違ってきます。
数が違うと言うことは、容積濃度(ppm)が違うことになります。
その分子の分子量に相当する重さ(グラム)には、分子量にかかわらず、同じ数の分子が含まれ1気圧では22.4リットルの体積を占めます。
それで、VOCがxμg/m3があれば、体積はx(μg)/分子量(g)×22.4リットルとなります。
気体は温度が1度上がると、273分の1体積が膨張するので、その換算も必要になってきます。気圧も変われば、体積は変わりますが、今回は気圧は変化しないと仮定して計算します。

ppm換算  =  100μg/m3/分子量(30.3)×22.4/1000×
     (273 + 室温(25度))/273×1013/1013(気圧)
   =  3.30 × 0.0224 × 1.09 × 10のマイナス6乗
   =  0.08 ppm
以上の様になります。
  逆の場合もこの式を反対にたどって行けば、換算できます。

VOCにつきまして、なるだけ簡単に説明させてもらいました。VOCによる人体への影響、VOCの削減対策につきましては今回触れていません。非常に奥行きの深い内容になりますので、今回は割愛させてもらいました。

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