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第56回目

第56回「粘着テープ関係のJIS規格」について

 

今回は粘着テープ関係の規格の説明をいたします。
粘着テープ関係の規格は14種類と多くあります。しかし基本の試験方法の規格は1つで、JIS Z0237だけです。他は製品規格で製品ごとに基準値を書いています。
それぞれの規格は試験方法がすべて共通でJIS Z0237に基づいています。
それでは、粘着テープ規格の説明をいたします。

 

(1)<粘着テープ関連のJIS規格>
現在(2011年10月25日現在)粘着テープ関連のJISは次のように14種類があります。

1,
JIS C2107-2011 電気絶縁用粘着テープ試験方法
2,
JIS C2336-1999 電気絶縁用ポリ塩化ビニル粘着テープ
3,
JIS C2338-1999 電気絶縁用ポリエステル粘着テープ
4,
JIS Z0109-1992 粘着テープ・粘着シート用語
5,
JIS Z0237-2009 粘着テープ・粘着シート試験方法
6,
JIS Z1522-2009 セロハン粘着テープ
7,
JIS Z1523-2009 紙粘着テープ
8,
JIS Z1524-2009 包装用布粘着テープ
9,
JIS Z1525-2004 包装用ポリ塩化ビニル粘着テープ
10,
JIS Z1528-2009 両面粘着テープ
11,
JIS Z1529-2009 印刷用粘着フイルム
12,
JIS Z1538-2009 印刷用粘着紙
13,
JIS Z1539-2009 包装用ポリプロピレン粘着テープ
14,
JIS Z1541-2009 超強力両面テープ

 

これらのJISは書いてある内容によって3種類に分類されます。
(A)試験方法だけを書いてあるもの   1,5
(B)製品規格で規格値が書いてあるもの   2,3,6,7,8,9,10,11,12,13,14
(C)用語の説明だけのもの  

 

(2)<JIS Z0237(粘着テープ・粘着シートの試験方法)の内容>
すべての粘着テープの製品規格に引用されている試験方法の規格です。
現在は2000年度版と2009年度版の2種類あるため、少し混乱しています。
年度版とはその規格が作成された年度の事です。JISは何年かごとに見直しされます。
単に見直しをして内容が変わらない場合もありますし、内容が大きく変わる場合もあります。
したがいまして、JISの何番と言うだけではなく、何年度版まで言う必要があります。
JIS Z0237は一般には2000年度版が使用されています。
JIS Z0237の2000年度版と2009年度版の内容について比較表を作成いたしました。

試験項目
測定単位
JIS Z0237 2000年度版
JIS Z0237 2009年度版
(1)厚さ mm    
(2)幅 mm    
(3)長さ    
(4)引張強さ N/10mm 幅25mm、25mm未満は原幅 幅12mmもしくは24mm、又は50mm以下のものは原幅
長さ150mm、チャック間 100mm 長さ200mm、チャック間 100mm
引張スピード 300mm/分 引張スピード 5mm/分
(5)伸び    
(6)引裂強さ N(ニュートン) エルメンドルフ引裂き試験機 エルメンドルフ引裂き試験機
長さ 76mm 長さ 76mm
幅  63mm 幅  63mm
(7)粘着力 N/10mm 幅  25mm 幅  24mm
貼る相手 ステンレス板 貼る相手 ステンレス板
長さ方向に360番研磨紙で磨く Ra50±25nm
ステンレス板をエタノール等で拭く ステンレス板をメタノール等で拭く
2kgのゴムローラーで圧着する 2kgのゴムローラーで圧着する
20mm/秒で2往復する 10mm/秒で2往復する
23±2℃、50±5% 5分以上 23±2℃、50±5% 1分以内
引張スピード 300mm/分 引張スピード 5mm/秒
(8)低速巻き戻し力 N/10mm 引張スピード 300mm/分 引張スピード 5mm/秒
(9)高速巻き戻し力 N/10mm 引張スピード 30m/分 引張スピード 500mmまたは1000mm/秒
(10)保持力 落下時間(分) 25mm×25mm 12mm×12mmまたはその他の寸法を表記する
2kgのローラー1往復 5mm/s 2kgのローラー2往復 10mm/s
荷重が落下するまでの分を測定 荷重が落下するまでの分を測定
(11)
傾斜式ボールタック
ボール番号 傾斜角度 30度 傾斜角度 30度
(12)透湿度 g/(㎡・24H)    

1N(ニュートン)=102g=0.102kg

 

(3)<試験結果の見方の注意点(測定値は最高値)>
粘着テープの試験項目として最も重要視されるのは粘着力だと思います。
JISの試験方法に準拠して粘着力を測定すると思いますが、この測定値についての見方は注意をする必要があります。
この値は粘着テープの最高値です。
なぜかと言えば、ステンレス板は非常に粘着剤がひっつきやすい材料です。
また、ステンレス板の表面が平らで貼り付けやすい状態です。
またステンレス板の表面はアルコール等できれいに拭いてあります。
ゴミやほこりもありませんし、油分や水分もふき取っています。
圧着も2kgのゴムローラーで2往復していて、十分に圧着しています。
これらの試験条件は最も粘着剤がひっつきやすい状態です。
実際の粘着テープを貼る状況を考えますと、貼り付ける相手の素材がいろいろあります。
粘着剤が付きにくいポリエチレンやポリプロリレンなどもあります。
この素材は非常にひっつきにくい材料です。また、表面の状態もでこぼこがあったり、表面にゴミやほこりが付いている場合もあります。最悪の場合は油が付いていることもあります。
そして最後に、粘着剤は強く押し付けないと強くつきません。
例えば、段ボールにガムテープで封缶(ふうかん)する時も強くテープを押しつけない場合があります。
その状態で時間がたちますとダンボールの反発力でふたが開く場合があります。
このように、JISの試験方法は試験材料や試験条件は最も理想的な場合です。
したがって、JISの試験方法での粘着力の値は最高値の値で、実際の場合はその値の何分の1かになります。
このことを十分理解する必要があります。

 

(4)<JIS Z0237の2000年度版の内容が2009年度版で変わった理由>
JIS Z 0237は日本の規格ですが、貿易の拡大により国ごとに規格がちがうと不便が生じます。
ドイツの製品がドイツの規格に合格していても、日本に輸入されたとき日本の規格に合格しない場合が生じます。逆に日本のJISに合格していても外国に輸出した時に輸入元の規格に合格しない時があります。
そこで、国ごとの規格を世界的に統一する動きがあります。日本のJISも世界の規格(ISO)に合すために規格の見直しが進められています。
規格の統一は好ましいことですが、どのように統一するかはなかなか難しい内容を含んでいます。
規格が変われば、いままで行ってきた規格での過去のデーターが使えなくなったり、製品の性能が規格からはずれたりします。
そのため、各国は自分の国の規格をなんとか国際規格にしようとします。
日本の規格は、なかなか国際規格になりません。国際規格を決める委員会はヨーロッパにあり、また言葉が英語かフランス語です。また、参加国はヨーロッパの国が多いことです。
したがって、国際規格のほとんどはヨーロッパの規格が採用されます。
今回のJIS Z0237の内容が変わったのは、主に日本の規格をヨーロッパの規格に合わせたのが主な理由です。

 

(5)<まとめ>
粘着剤のJIS規格についてまとめてみました。JISはかなり整備されていますが何点か問題点があります。
1つは、JISの試験規格は細かく試験方法が書かれていますが、なぜその試験規格がきまったのか。
粘着力の試験を例にとっても、粘着テープを被着体に貼り付けてから引っ張るまでの時間は何分が望ましいのか、またそれが変わればどんな不都合があるのか。
被着体(貼る相手)はステンレス板だけでよいのか。疑問点はいろいろありますがJISには書かれていません。
2つ目は、世界中に多くの国があり、寒い国や暑い国、そして乾燥した国、湿気の多い国などさまざまです。
それを国際規格で1つに統一すると実際の使用時での値と違ってくるのではないかと考えられます。
JIS規格は非常に大事ですが、そのJIS規格の作られた背景も考える必要があります。

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