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第17回目

第17回「水と油はなぜ混ざらないのか」

◆今回のテーマは、誰でも一度は疑問に思う「水と油はなぜ混ざらないのか」です。

水と油はなぜ混ざらないのか

皆さんは、だれでも水と油は混ざらないことをよく知っておられると思います。また、なぜ混ざらないんだろかと疑問に思われたこともあると思います。

私は昔小学校時代、水と他の液体との関係に非常に興味があったのを覚えています。水以外の液体と水とはどのように違っているのか興味がありました。

ドレッシングで上下2層になったものがあります。使う時に良く振って混ぜてから使うものです。比重の関係で当然、軽い油分が上で下が水です。

日本酒は水にアルコール分が十数%溶けています。水とアルコールは良く混ざりあい(溶け合う)ます。2層に分かれたドレッシングとは何かが違います。

 

<混ざるとはどう言うことか>
2つの物が混ざり合う(正確には溶け合う)ためには、表面張力(後で説明いたします)の値が近いことが必要です。この値が離れているとお互い同士混ざりあわないで、その物だけで集まり2つの液体は分離します。

たとえば、Aと言う液体とBと言う液体を混ぜた場合、Aの液体の分子同士の引き合う力(これが表面張力の正体です)と、Bの液体の分子どうしが引き合う力が大きく違っていると、Aの分子とBの分子との引き合う力が弱くなってしまいます。そのためAの液体とBの液体は混ざりあわずに、分離してしまいます。

混ざりあうためには、Aの液体の分子同士の引き合う力とBの液体の分子同士の引き合う力が似通っていることにより、Aの液体分子とBの液体分子の引き合う力が強くなる必要があります。

次にこの表面張力の具体的な値を紹介いたします。

<表面張力とはなにか>
物質の分子どうしが引き合う力が表面張力です。Aという物質では、Aの分子の引き合う力がAの表面張力です。Bと言う物質ではBの分子の引き合う力が表面張力です。

表面張力の値(数字が大きいほど表面張力は大きい)

72.8
石油
26.0
ベンゼン
28.9
エチルアルコール
22.3
オリーブ油
32.0
パラフイン油
26.4
水銀
482.0

水はきわめて表面張力が大きいことがわかります。一方油(溶剤)の表面張力が小さいことも分かります。そのため水と油とは混ざりあわないのです。値が似た物同士は混ざり合います。油は油同士混ざり合います。また、水溶液同士も混ざり合います。

余談ですが、水銀は水より表面張力が大きいため、こぼすと玉になってころがります。玉になろうとする性質が表面張力によるものです。

では、なぜ水はこのように表面張力が大きいのでしょうか。

<水の性質>
水はほとんどの人がご存知のように、H2Oと書かれまして、酸素と水素が結合したものです。蓮(はす)の葉の上に水滴が丸くなって非常に綺麗に輝いているのを見たことがある人も多いと思います。なぜ、水は蓮の葉の上で丸い水滴になるのでしょうか。
また、雨も少し変形した球形です。そうすると、水は水滴になろうとする性質が強いそうです。それでは、他の液体はどうでしょうか。食用油は蓮の葉の上で丸くなるでしょうか。
どうして、水は丸くなろうとするのでしょうか。それは、最初に書きました水の分子H2Oどうしが互いに強く引っ付こうとして丸くなるのです。これを表面張力と言います。と言うことは、表面張力が強いほど丸くなりやすいことになります。水はこの表面張力が非常に強い液体です。

水の表面張力が大きい理由として、次の2つの理由があります。


1,水素結合(すいそけつごう)

水は先ほど書きました様に、H2Oと書きますが、これはH2Oが1つだけあるのではなく、H2Oが非常に多く集まって水になっています。この時、1つのH2Oの酸素(O)と隣のH2Oの水素(H)が水素結合を結び合います。これはかなり強い結合です。OH基を持った物同士は、このように水素結合を作ります。

2,次に、極性(きょくせい)と言うものがあります

ご存知のように原子核の周りを電子が回っています。ところが、分子になった場合この電子が完全に球形に回っているのではなく、形が変形します。電子はマイナスに帯電してますので、分子の中でもマイナスに偏った所と、逆にプラスに偏った所ができます。そうしますと、分子のマイナスの所が隣の分子のプラスの所と引っ付こうとします。そのため軽い結合ができます。

以上の2点の理由により、水は分子同士の結合が強いため表面張力が大きいのです。

余談ですが、普通液体の沸点は分子量(分子を作っている原子の重さ)が大きくなるにつれて高くなります。水は例外的に分子量が低いにもかかわらず非常に高く100度です。これは、上で説明しました水の分子同士の結合が強いためです。このおかげで、地球には水が水蒸気にならずに、水として存在できるのです。

<SP値(溶解度パラメーター)>
表面張力と同じように使われるのにSP値(SolubilityParameter:溶解度パラメーター)と言うのがあります。これは、2種類の液体が溶け合う程度を表すものです。溶剤にプラスチックが溶けるかどうかとか、接着剤が表面にうまく塗れるとか、塗料が表面にうまく塗れるとか、樹脂同士がうまく混ざりあうとかに使われます。この値が近いと溶け合ったり、接着剤がうまく塗れたり、塗料がうまく塗れたりします。いわゆる、似た物同士は混ざりあうのたとえどうりです。この似た物の程度を表すのがSP値です。表面張力の値と非常に相関性が強い値です。

SP値(液体)
 
23.4
  エチルアルコール
12.7
  ベンゼン
9.2
  ノルマルヘキサン
7.3
  酢酸エチル
9.1

SP値(樹脂)
  塩ビ
9.6
  アクリル
9.2
  スチロール
9.1
  セルロース
15.6
  PET
10.7

これから分かるように、水のSP値はきわめて大きくほかの溶剤(ベンゼン等;油)とは離れています。そのため、水は油と混ざらないのです。アルコールは他の油(溶剤)より、この値が大きいので、水と混ざりあいます。お酒がこれで、水にアルコールが十数%溶けています。

それでは、水と油を混ぜ合わす方法はあるのでしょうか。

<水と油を混ざりあわす方法(界面活性剤)>
水と油はSP値が離れているために混ざりあわないと言う話をしましたが、これを混ざり合うようにする方法はないでしょうか。これの一番簡単な方法は皆さんご存知の石鹸です。水と油に石鹸水を混ぜると水と油が混ざりあいます。これは洗濯のとき油汚れが水に溶けて取れるので皆さんご存知のことです。

では、これはなぜそうなるのでしょうか。水をAとして、油をBとするとAとBは混ざりあいませんが、ここに石鹸水のCを加えるとAとBとCは混ざりあいます。これは、A-Bの間にCが入って、A-C-Bとなるために混ざりあうのです。もう少し詳しく説明しますと、石鹸のCの中には、水のAに近い成分と油のBに近い成分の両方が入っています。頭が水の成分で尻尾が油の成分で出来ています。それで、石鹸Cの頭の部分が水Aに溶けて、尻尾の部分が油Bに溶けるために、水と油が混ざりあうのです。この石鹸のことを専門用語で「界面活性剤(かいめんかっせいざい)」と言います。

「界面活性剤」は少し難しい言葉ですが、分かりやすく言えば「表面張力低下剤」です。水と油を混ぜることは日常的に多く行われています。インキやクリーム、化粧品、セメントとかいろいろな物を混ぜ合わせる場合に使われます。界面活性剤は最も種類の多い化学物質です。

以上、簡単に水と油はなぜ混ざり合わないかについて説明させていただきました。化学はどちらかといえば理論的なところが少なく、とっつきにくいですがこの溶解度パラメーター(SP値)は珍しく理論的です。非常に便利な数値で応用範囲が広いものです。

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