梶テストリサーチ
株式会社ＫＴＲでは、品質試験・性能評価以外にも、
エコマークの申請・モニター・耐久試験等、開発業務支援も行っています。

弊社では色々な粘着テープの試験を行っていますが、最近は医療に関係するものが増えてきました。
医療関係のテープが増えてきたのは手軽に使えて、簡単に取れることが1つの理由だと思います。

（１）　サージカルテープ（surgical tape)

包帯、ガーゼなどを患部に固定するためのテープです。
粘着包帯や伸縮性粘着包帯と共にテープ絆創膏(ばんそうこう）に分類されます。
サージカルテープは、支持体と粘着剤からなります。支持体としては不織布の物が多く、そのほか紙、プラスチック、布、発泡体なども用いられます。
粘着剤としては一般的にアクリル系合成粘着剤が用いられます。

（サージカルテープの1例）

（２）　キネシロジーテープ(kinesiology tape）

患部の治癒を助けるテーピング用テープの一つです。
筋肉と同じくらいの伸びがあり、患部を固定するのではなく、伸びすぎた、あるいは収縮しすぎた筋肉に沿って貼ります。
直接肌に貼るため、かぶれ防止に、伸縮のある布にテープ状にのりをつけています。
当初は目立たないように皮膚色が主に使われていたが、最近ではスポーツ選手がチームカラーに合わせてカラーの物があります。

（キネシロジーテープの1例）

（３）　医療用テープの特徴

1.肌に直に貼るものであるから、皮膚がかぶれない事
2.剥がすときに、皮膚から優しくはがれる事
3.肌の汗をかいても剥がれないこと
4.通気性が良いこと

などがあります。
皮膚に貼りつきやすいように、シリコン粘着剤も使われます。

（４）　粘着剤の試験

どちらも、粘着剤の試験はＪＩＳ　ｚ0237　粘着テープ・粘着シート試験方法にもとずいて試験を行います。

（５）　まとめ

粘着テープは、いろんな分野で使われています。
私たちがよく目にするのは、ダンボール箱に貼る粘着テープです。
あとセロハンテープなどもよく目にします。
しかし、私たちがあまり目にしないところで多く使われています。
例をあげてみます。

1.車関係
	車の内装材、車のステッカー類、室内の温度表示器
2.住宅関連
	補強テープ、家具の組み立て
3.社会インフラ
	階段のすべり止めテープ、危険防止テープ
4.家電商品
	家電製品の組み立て
5.ディスプレイ
	液晶画面の貼り合わせ、保護フィルム
6.包装材料
	ガムテープ、セロハンテープ、バーコードシール
7.医療関係
	包帯用テープ、リンゲル液用管止めテープ、バンドエード
8.消費財用
	コロコロテープ、ゴキブリホイホイ、おむつ用テープ

このように色んな分野で使われています。
いろんな分野にまだまだ用途は広がると思います。