トップKTRニュース第4回 N(ニュートン)について

 
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第 1回 「LD50(エルディーゴジュウ)」について
第 2回 「ストレスクラック」について
第 3回 促進試験について
第 4回 N(ニュートン)について
第 5回 製品の安全性(有害物質について)
第 6回 分析について
第 7回 「品質工学」(タグチメソッド)について 1
第 8回 「品質工学」(タグチメソッド)について 2
第 9回 「品質工学」(タグチメソッド)について 3
第10回 VOC(揮発性有機溶剤)シックハウス症候群について
第11回 RoHS(ローズ)について
第12回 安全係数について
第13回 環境マネージメントシステムについて
第14回 アクリルについて
第15回 PBB(ピービービー),PBDE(ピービーディーイー)について
第16回 「可塑剤(かそざい)」について
第17回 「水と油はなぜ混ざらないのか」
第18回 化審法(かしんほう)について
第19回 湿度(しつど)について
第20回 「HACCP(ハサップ)」食品の安全性確保
第21回 「プラスチックの見分け方(赤外分析)」について
第22回 「REACH(リーチ)規制(新化学物質規制)」について
第23回 「積層造形(ラピッドプロトタイピング)」について
第24回 「ボールタック試験(粘着性の試験)」について
第25回 「化学物質の安全性」について
第26回 「硬さ」について
第27回 「蛍光X線分析機」について
第28回 「熱可塑性プラスチックの熱分析」について
第29回 「リーチ(REACH)の高懸念物質(こうけねんぶっしつ:SVHC)について」について
第30回 「有機溶剤(ゆうきようざい)」について
第31回 「かび」とはなにか
第32回 「製品の耐久試験」について
第33回 「扇風機の寿命は何年か」
第34回 「鉄の錆び」について
第35回 「色」について
第36回 「CAS 番号(キャス バンゴウ)」について
第37回 「粘着剤」について
第38回 「界面活性剤(かいめんかっせいざい)」について
 第4回

★2回目のKTRニュースのテーマはN(ニュートン)です。

力の単位    N(ニュートン)
最近ニュートン(N)と言う言葉を聞いたり、読んだりすることが増えてきたのではないでしょうか。

このN(ニュートン)とは力の単位です。今までは、プラスチックフイルムの引張り強度はkgの単位が使われきました。
ところが、最近では、kgの代わりにN(ニュートン)の単位が使われている事が増えてきました。

1N=0.1kg(100g)

ほとんどの場合はこの内容で十分です(中学校で教えている内容)。もう1歩詳しく表しますと、

1N=0.102kg(102g)

となります(高校で教えている内容)。
以上の内容さえ知っていれば、N(ニュートン)の単位が使われている時のkgへの換算ができます。

それでは、なぜkgを使わずに、ややこしいN(ニュートン)を使うことになったんでしょうか。
これには、スペースシャトルに代表される宇宙時代が反映されています。
仮に、5kgの重さのある机があったとします。
地球上では5kgですが、スペースシャトルの中では重力がありませんので重さは0(ゼロ)になります。
また、月の上では重力が地球の1/6ですので、0.83kgになります。
と言うことは、重さは場所によって違うと言うことになります。しかし物固有の何かは変わらずあるはずです。これを質量と名づけます。
ここに、重量と質量の分離が始まります。

質量の単位はkgです。
それに対して、重量の単位も今までは質量の単位と同じkgでした(正確にはkgwと表示してました:wはweight)。
これは、質量(mass)に地球の重力が働いていることは当然だったので、このように表示されていたわけです。
しかし実際は反対で、まず重量があり、後から質量と言う抽象的な概念がでてきたわけです。
先ほどの机の重さが地球とスペースシャトルと月で重さが変わると言いましたが、変わらない物が質量です。
ニュートンの有名な運動法則がこの質量と重量(力)の関係を表しています。

W(重さ:力)=m(質量) × g(重力加速度)

今までは、このW(重さ:力)の単位にkg(kgw)を使ってきたわけです。

そこで、重量の単位(力の1種)と質量の単位を分けようと言うことになったわけです。

W 重さ(力)の単位 N(ニュートン)
m 質量の単位 kg

それでは、なぜ1N(ニュートン)=0.102kgなのでしょうか。
地球上では、重力が働いていて、その重力の強さ(加速度)は9.80665m/s2です。
この重力はどのようにして、大きさを測定するのでしょうか。
これは、落とす高さと、地面に落ちる時間との間には一定の関係があり、この関係式から重力加速度を求めます。

  h=1/2gt2  
  g=(2h/t2)  
     
    h ;落下高さ m
    t ;落下するまでの時間 s(秒)
    g ;重力加速度 m/s2

高さ(m)と、落下時間(秒)を測定すれば、重力加速度が求まります。
1mの高さから、物を落とすと0.45秒に地表にぶつかります。この事を正確に測定して、重力加速度が決まっています。

g=9.80665m/s2

これに対しまして、N(ニュートン)の定義は、次のようです。
1N(ニュートン)=質量1kgに1m/s^2の加速度を与えることが出来る力

したがって、1kgの質量の重さ(力)は1kg×9.80665Nとなります。

1kgw(力)=1kg×9.80665(m/s2)N
1N =1/9.80665kg
  =0.102kg

以上の計算で、1N=0.102kgと言う関係が求まりました。

時間の単位は秒で、長さの単位はメートルで、どちらも相互に無関係に決められたために、重力の加速度が9.80665m/s2のようにきれいな数字ではなく、端数が付く数値になったわけです。

物理的には、N(ニュートン)の方がわかりやすくて、扱いに便利ですが、今まで、力の単位にkgを使いなれた者にはなかなか馴染めない単位です。ですから、1N=0.1kgと割り切って考えるのが一番抵抗のない考え方だと思います。  

今回はN(ニュートン)と言う単位の話で、理屈ぽい話になりました。
時代は宇宙時代に入ってきたので新しい単位が必要になってきたのだと思います。


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